ピークを外す賢い旅へ。手頃で贅沢、体験重視の秋のトレンドを読み解く
Airbnbが発表した2025年秋のトラベルトレンドでは、Z世代が秋旅市場を力強く牽引していることが明らかになった。この秋の宿泊検索数は前年同期比で26%増、日本でもZ世代による検索が約45%増と顕著である。夏のピークを過ぎることで旅費を抑えやすくなる秋は、費用対効果を重視する若い旅行者に合致する。Z世代の八割超が価格の手頃さを重視し、四割強が秋旅はコストパフォーマンスに優れると回答しており、実需と意識が一致しているといえる。
目的地の選び方にも変化が表れている。海外ではパリの人気上昇が目立ち、憧れの都市をピークシーズン後に訪れることで予算と体験価値の最適化を図る傾向が強い。現地では1人あたり100ドル以下のAirbnb体験が豊富で、サンジェルマンのプライベートキッチンでパリブレストづくりに挑むワークショップや、著名キャバレーのダンサーから身体表現を学ぶプログラム、蚤の市を案内人と歩くビンテージ探索、名パティスリーと 「秘密のチョコレート工場」 を巡るスイーツ散策など、価格を抑えつつ高密度な学びと没入感を得られる選択肢が揃う。ヨーロッパや中南米、米国主要都市まで、「手頃に楽しめる贅沢」 という軸で人気都市が広がるのも今季の特徴である。

国内では今年の秋も近場志向が強く、検索は前年同期比で38%増となった。Z世代の関心は大阪、札幌、軽井沢といった定番から、那覇や伊豆、宮古島などのリゾートにも延び、都市滞在と自然体験を行き来する旅程が増えている。紅葉を軸にした旅でも、ゲストレビューの評価が高い地域が可視化され、レビューの文脈から季節体験の質が目的地選定に影響を与えていることがわかる。米国では前払いなしで予約できる 「今すぐ予約、後から払い」 の導入もあり、計画段階での心理的・金銭的ハードルの低下が需要を後押ししている。


夏の余韻を秋に引き延ばすムーブメントも見逃せない。福岡・那覇をはじめ、世界各地で 「有名ビーチと同等の魅力を持つ穴場」 への関心が高まり、ピークを外した穏やかな季節に海辺で過ごす選択が浸透している。落ち着いた時間帯にローカルコミュニティへ溶け込み、サーフカルチャーやマーケット、潮だまり観察など、その土地ならではの営みに触れる旅は、物価高の時代においても満足度を損なわない。こうした文脈では、宿泊に加えて現地の人と技を介した体験――たとえばミラノでアーティストと絵を描く、ソウルで星付きシェフから伝統ソースを学ぶ、ロンドンでトップアスリートに競技の基礎を教わるといった 「Airbnbオリジナル」 が、旅の核となる 「目的」 を提供している。
総じて、今秋のトレンドは 「価格最適化×体験価値最大化」 である。ピークを外し、滞在日数を賢く配分し、現地の人と技に触れる。Z世代が先導するこの実装は、世代を超えて旅の新定番として定着していくはずだ。
本リリースは、米国時間9月2日に公開されたAirbnb英語版記事の抄訳と、日本市場の最新データに基づく。Z世代の秋旅検索は世界で前年比26%増、日本で約45%増。国内検索は前年比38%増で、都市とリゾートを横断する傾向が強い。紅葉や穴場ビーチなど季節・地域の固有価値を核に、「手頃で贅沢」な体験型プログラムの需要が拡大している。
パリ・パリブレスト体験 「パティシエと一緒に素晴らしいパリブレストを焼こう」
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「沖縄にあるオーシャンビューのヴィラ」
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Airbnb
https://www.airbnb.jp/