2025年10月29日(水)、東京・赤坂に野村不動産が手がけるオフィスビル 「H¹O (エイチワンオー) 赤坂」 内に新たなフードホール 「kaiwaii akasaka」 が開業する。そして本日10月27日、グランドオープンに先駆けメディア向け内覧会が行われ、FINDERS編集部の加藤が参加、店内の様子などをレポートしたい。
個性溢れる13の飲食店が集う新名所が誕生
メディア向けの説明では、野村不動産が土地を取得したのが3年ほど前 (かつて 「金龍」 という有名な料亭があった跡地だ) で、比較的中規模ながら赤坂という街を考慮しオフィスとフードホールの複合ビルとしたことが紹介された。こうした業態は同社でははじめての試みだといい、このビルで働くオフィスワーカーがエレベーターに乗ればすぐ食事ができたり、お酒を楽しむことができたりするような空間を目指した。
また、「kaiwaii akasaka」 といった名称には、「界隈」 という言葉がもつ 「そのあたり」 という意味合いを込め、地域の人々が気軽に立ち寄れるような場所としたいとしている。
「kaiwaii akasaka」 には1階に4店舗、2階に9店舗が集まる。1階には紀州備長炭で焼き上げる焼き鳥と、自慢の唐揚げや鶏餃子を提供する焼き鳥スタンドの 「ノノトリスタンドアカサカミツケ(焼き鳥)」、焼肉ホルモンぼんずを運営するBONDZ株式会社が手がける新ブランド 「やきにく梵厨(ぼんず)」、大阪でグルマンを唸らしたシェフ小林岳が東京のヨッテリアガクそして、フォルノガクを、満を持してオープンする新業態の 「FORNO GAKU(イタリアン)」、さらに福岡の有名餃子店 「餃子 おそ松(餃子居酒屋)」 が軒を連ねる。どの店舗もカウンターがメインとなっており、気軽に立ち寄れそうな雰囲気だ。
今回、空間デザインを手がけた Mark. inc. の代表 甲斐政博氏によると、1Fから2Fへと上がる階段には特にこだわったといい、近未来的な空間の中にグラフィックアーティスト YOSHIROTTEN によるアート作品が設置されている。
また、2Fフロアには5年連続食べログ百名店に選ばれた大久保の名店 「ホルモン船ホールちゃん」 が赤坂見附に移転オープン、滋賀県近江八幡市の木下牧場より届く木下牛を堪能することができる 「清喜 朔 (小料理とステーキ)」、恵比寿などでも人気を集める創業40年の鉄板焼き・お好み焼きの名店 「やきやき三輪(鉄板焼)」、馬刺し、あか牛、地鶏、無農薬栽培の野菜と米を熊本の生産者より直送する 「熊本牧場直営 木本商店(熊本居酒屋)」、和の心で、中華をあそぶ。心地よい語らいと、美味しい一皿を提供する新店舗 「赤坂夜舟(和×中華)」、ミシュランガイドに4年連続掲載された宗達グループから 「すし抱一(寿司)」 が赤坂に初出店。
さらに、花魁をイメージした華やかな衣装で心温まるおもてなしをお届けする、おばんざいコンカフェバー 「愛花沙華」、トランジットグループ初のニュースナック 「スナック ルージュ」 や、ポップでサイケデリックなインテリアと、1960年代から2020年代までのロック・ミュージックに包まれる夜を演出するミュージックバー 「Bar FLOWERS」 と、超個性的な店舗が出揃った。
特に圧巻だったのは、2Fの一番奥まった場所に位置する 「Bar FLOWERS」 だ。新丸ビル 丸の内ハウス で 「ムスムス」 や 「ライムライト」、「ニューみるく」 などを手がけるテーブルビートの佐藤俊博氏がプロデュース、佐藤氏と長年タッグを組む写真家で編集者の都築響一氏が内装を手がけた。
店内を見渡すと、アジアの市場をほじくりかえした見つけてきた極彩色のインテリアが広がり、ひとつの壁面には都築氏が高校生の時に買ったフェンダーのギターの周りを埋め尽くす女性の写真が張り巡らされている。
都築氏によると、これは60~70年代のタイのファッション誌の切り抜きを貼ったという。なぜそんなものを入手していたのかは謎である。
多様な食と文化が交わり、路地の奥へと誘われるような雰囲気を持つ 「kaiwaii akasaka」 の店内。赤坂はかつて新宿や渋谷でも銀座でも六本木でもなく、東京の最上級の夜があったとされる場所だ。そんな赤坂に誕生した新名所が、今後どのように盛り上がっていくか、注目していきたい。
kaiwaii akasaka 公式サイト
https://www.kaiwaii-akasaka.com/
Instagram
https://www.instagram.com/kaiwaii_akasaka/