LIFE STYLE | 2026/08/28

「町家は、新しくてもいい。」
白川のほとりに息づく職人技と、春の情景

高級一棟貸し「HITOTOSE 春-京都祇園白川-」が2026年9月10日、白川沿いに開業

FINDERS編集部

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「新築」という選択が守る、京都の景観と『令和の新京町家』

京都の景観を守るために、あえて「新築」を選ぶ。そんな逆説的な発想から生まれた高級一棟貸し宿泊施設「HITOTOSE 春-京都祇園白川-」が、2026年9月10日、京都・白川沿いに開業する。京阪電鉄不動産とレアルが共同で手がける「令和の新京町家プロジェクト」の一環であり、既存の京町家をリノベーションするのではなく、京都の街並みに調和する新築の建物として一から設計した点が特徴だ。

このプロジェクトは、京都市東山エリアを中心とした好立地において、利便性とデザイン性を追求した高級宿泊施設を開発する取り組みである。京都の歴史ある街並みや景観に美しく調和する外観を丁寧に設計しながら、現代の技術や発想を伝統文化と掛け合わせることで、次の時代へ継承されるべき新たな文化としての「令和の新京町家」を創造するという狙いがある。京阪電鉄不動産が持つ不動産開発の知見と、レアルが京都で培ってきた宿泊施設の企画・運営ノウハウを組み合わせることで、京都ならではの美意識と快適性を兼ね備えた滞在価値を提供する。

施設は京都祇園という立地にありながら、繁華街の喧騒から離れた白川沿いの落ち着いた環境に位置する。周辺の「なすありの径」は春になると桜並木が美しく彩られることから、施設名には「春」が冠され、デザインコンセプトにも春の季語や情景が取り入れられている。定員は4名、木造合金メッキ鋼板ぶき3階建で延床面積は143.98平方メートルとなる。

客室は、階層ごとに異なる日本の美しい情景をテーマに設えられている。1階は冬を越えて力強く芽吹く早春の息吹を感じる「下萌え(したもえ)」、2階は春の夜空に浮かぶ幻想的な月を想わせる「朧月(おぼろづき)」、そして3階は心洗われるような「白川」の清らかな流れを表現している。フロアごとに趣の異なる空間が、滞在をより豊かなものに彩る構成だ。

デザインには、HITOTOSEシリーズのコンセプトを一貫して手がける株式会社ODO(代表取締役:折原美紀)が参画している。左官や和紙といった日本の伝統的な技術を現代へとつなぐ職人の手仕事によって、空間が丁寧に構成された点も見どころである。1階には切り絵作家・萩原桂子、2階には左官職人・齊藤新人、3階には奥野左官による意匠が施され、各室共通で和紙職人・ハタノワタルによる紙漉きが用いられている。伝統工芸の担い手たちの技術を、宿泊という体験を通じて間近に感じられる空間となっている。

HITOTOSEシリーズは、レアルが運営する宿泊施設の中でも最上級に位置づけられる一棟貸し町家ブランドである。「HITOTOSE」という名称には「春夏秋冬」や「一年」という意味が込められている。2024年3月に開業した「鈴 京都宮川筋 hitotose 穐-Aki-」は、世界三大デザイン賞の一つである「Red Dot Design Award」のConcept Design部門でBest of Bestを受賞し、「A' Design Award & Competition 2025」のInterior Space and Exhibition Design部門でも「Silver A' Design Award」を受賞するなど、国内外から高い評価を得てきた。2026年3月には「鈴 京都鴨川 hitotose 夏-Natsu-」も開業しており、「HITOTOSE 春-京都祇園白川-」はシリーズ3軒目の展開となる。

プロジェクトでは、京都市東山エリアを中心に年間1軒程度の開発を目標としており、対象となる不動産物件情報も広く募集している。開業に先駆けて、メディア関係者向けの内覧会も実施される。京都の歴史や文化と調和する新しい滞在体験を求める人にとって、四季の情景と職人技が息づくこの一棟貸し町家は、次の京都旅行の選択肢として気に留めておきたい存在である。


HITOTOSE 春-京都祇園白川-(プロジェクト名:令和の新京町家プロジェクト)
所在地:京都市東山区古門前通大和大路東入三丁目古西町324番16

開業日:2026年9月10日(木)

定員:4名

運営:株式会社レアル

共同開発:京阪電鉄不動産株式会社

公式サイト
https://rinn-kyomachi.com/list/hitotose-haru/