EVENT | 2021/05/05

リモートワークに必要なのは監視ではなく「大人のマネジメント」。気鋭のIT企業が1年間オフィスを離れてみてわかったこと

新型コロナウイルス感染収束の目処が立たぬまますでに1年以上が経過。その間、我々は働き方を見直していかざるを得ず、奇しくも...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

これからの会社のアウトプットは業績だけではない

――コロナが完全収束した後も、チームスピリットではフルリモート体制を続ける予定ですか?

山下:そうですね。生産性の面でも問題ありませんし、手当をどうするかなど多少の問題はありつつもそれ以上に社員のみんなが喜んでくれているので、やはり続けていきたいなと思います。それと、一旦こうなると社員のマインドも変わっているので、元には戻らないというのもあります。

――チームスピリットに限らず、多くの企業でそうなるかもしれません。そこで気になるのが「オフィス」というもののあり方です。今後どのような役割を担っていくとお考えですか?

山下:「働く場」から「会社のカルチャーを作る場」になるんじゃないかと思います。つまりコミュニティとして機能することで、会社への帰属意識を作る場ですね。

今はリモートワーク導入以前からの社員同士のつながりがあることで機能している部分も大きいと思います。今後社員が入れ替わっていく中で、コロナ後に入社した人がマジョリティになることもある。そうなった場合、その会社のアイデンティティがどうなっていくのかというのは心配しています。

――会社のアイデンティティを守っていくことは重要なことなのでしょうか?

山下:会社の中で、教えてもらうだけでは身につかない、他の人の仕事を見ることで感じ取るものもたくさんあると思うんです。そうやって得たものが重なり合うことで会社としての力を発揮できている部分も大いにあると思うんですよね。私たちは単独で仕事をしているわけではなく、1つの思想や考えに基づいてみんなで仕事をしているんです。

コロナが明けたら少しアナログ的な要素も交えて、例えば四半期に1回全社員で集まるというようなことがあってもいい。コロナ以前に実施していた合宿を再開したいと言う部門もすでにあります。そういう取り組みを会社で補助するというのは必要なことだと思っています。

――最後に、今後の山下さんのビジョンをお聞かせください。

山下:これからは、「会社の業績」と「個人の幸せ」を合わせた総和が会社のアウトプットになると思っています。つまり、会社という組織を通してどのように社員の幸せを求めていくかが大切になってくるので、そこにフォーカスしてプログラムを作っていきたいなと思っています。

施策の一つ一つは目新しくなくても、1つの思想のもとに人事制度など、すべて一貫性を持ってデザインしなければいけないわけですが、今はそういったものを組み直すチャンスです。コロナによって再編された制度のあり方や新たなルールをバラバラの制度の塊にならないようにコントロールし、会社の生産性と個人の幸福両方につながっていく組織づくりをしていければと思います。


チームスピリット(TeamSpirit)|働き方改革プラットフォーム

「チームスピリットのテレワークノウハウ全部公開|制度・就業規則・システム編」

顧客向けにリモートワークにまつわるTipsを作成し、記事として公開している。具体的な施策についても細やかにフォローしてあるので是非参考にしてもらいたい。

prev