地元の自然現象を“課題”から“価値”へと変換する取り組み
2025年6月、横浜市中区を流れる大岡川でクラゲの大量発生が確認された。報道によれば、地域住民の間では異臭や船の航行への影響を懸念する声も上がっていたが、同じく横浜市の野毛にあるシーシャラウンジ 「tayuta」 がこの課題を “価値ある体験” にする試みをはじめ、話題となっている。
「tayuta」 が着目したのは、クラゲの “美しさ”。水中でふわりと漂うその姿は、日常から切り離された幻想的な風景をつくり出す。そこで同店では、「地域で起きたネガティブな現象を、癒しの体験へと昇華できないか」 と考え、大岡川で確認されたクラゲの展示をスタートした。市の港湾局や河川管理課に正式な連絡と確認を取り、管理の下で採取・譲渡されたクラゲを、水槽に展示するというスタイルで実現させた。
「課題の兆しに、価値の目を向けることで、小さな地域貢献ができるのではと模索した」 と 「tayuta」 の運営代表は語る。

「tayuta」 の店内には、ライトアップされた水槽にアカクラゲが漂い、非日常的な空間が演出されている。ドリンクやシーシャとともに楽しむ単なる装飾ではない、「地域の課題から生まれた価値」 としての体験が、訪れる人々に新たな気づきや癒しているようだ。
「tayuta」 では、今後も地元・横浜のまちとのつながりを大切にしながら、社会や環境との関わりの中で息づく場所であり続けることを目指すという。


tayuta (タユタ)
神奈川県横浜市中区野毛町1-4-1 Kiara Garden Noge 6F
公式Instagram:https://www.instagram.com/tayuta_yokohama/