使用済み食用油を再生した電力で39万球が輝く
目黒川みんなのイルミネーション実行委員会は、2025年12月5日(金)から2026年1月31日(土)まで 「目黒川みんなのイルミネーション2025」 を開催する。2010年の初開催から数えて今年で15周年を迎える本イベントは、地域とともに歩みながら冬の風物詩として定着してきた。最大の特徴は、地域の飲食店や家庭から集めた使用済み食用油を再生し、バイオディーゼル燃料として電力に変換する仕組みである。まさに 「地産地消の光」 として、目黒川沿い約2.2kmの桜並木を約39万球のLEDが桜色に染め上げる。地域の協力と想いによって灯されるこの光は、サステナブルなエネルギー利用の象徴として、国内外から注目を集めている。
15周年を記念して、今年は新たな参加型プロジェクト 「みんなのきらきらのき」 が始動する。壊れた傘やペットボトルキャップ、間伐材などの廃材を再活用し、地域の人々が手づくりのオーナメントを制作。完成した作品は実際に会場を彩り、人と人、そして自然をつなぐ“循環の灯り”として展示される。また、毎年好評の「みんなのアップサイクルスポット」も初日限定で登場。家庭で使い終えた食用油を持ち寄り、それが実際のイルミネーション電力に生まれ変わる仕組みを体験できる。「去年も油を取っておいた」「また参加できてうれしい」といった声も多く寄せられ、地域の恒例行事として定着している。
さらに、クラウドファンディングを通じた支援の輪も拡大する。CAMPFIRE上で11月14日(金)から募集を開始し、オリジナルピンバッジやステッカーなど15周年記念グッズも用意される。「みんなで咲かせた15年」というメッセージのもと、寄付によって冬の桜®の灯りを未来へつなぐ試みである。
今年はイルミネーションの点灯時間を30分延長し、17時から22時30分までとなる。東京都が推進する舟運プロジェクト「TRY舟旅通勤」の航路に沿って、五反田リバーステーションにもLED装飾を施す予定だ。五反田から天王洲を結ぶ船上からは、冬の桜(R)が川面に映る幻想的な光景が楽しめる。仕事帰りのひとときを彩る新たな夜景体験として、通勤者にも特別な時間を提供する。
地域が育て、地域が灯す―その循環が15年続いてきた。使用済み油の再生、廃材を活かしたアート、そして人と人を結ぶ参加の輪。目黒川みんなのイルミネーションは、単なる冬の装飾ではなく、暮らしの中から生まれる“地域資源の再発見”そのものかもしれない。
目黒川みんなのイルミネーション2025
期間:2025年12月5日(金)~2026年1月31日(土)
時間:17:00~22:30
会場:品川区立五反田ふれあい水辺広場および目黒川沿道
入場料:無料
主催:目黒川みんなのイルミネーション実行委員会/品川区
公式サイト
https://www.minna-no-illumi.com
クラウドファンディングCAMPFIRE
https://camp-fire.jp/projects/885320/preview?token=3ki8vxcq&utm_campaign=cp_po_share_c_msg_projects_show