北九州の寿司から富山の山奥のフレンチまで。日本人が知らない“ローカルガストロノミー”を追う、食の探究者・柏原光太郎の最新作
今、日本の“地方”が世界の舌をとらえている。『日本人の9割は知らない 世界の富裕層は日本で何を食べているのか? ガストロノミーツーリズム最前線』(著:柏原光太郎/ダイヤモンド社)が、10月29日に発売された。
日本を訪れる外国人観光客が過去最速で年間3,000万人を突破するなか、東京や大阪といった都市部ではなく、地方の名店を目指して旅をする富裕層が増えているという。彼らが求めているのは、その土地の歴史や文化が宿る“食”そのものだ。
「北極点のレストランにヘリで来店」「家族旅行の食費だけで3,000万円」―そんな世界の富裕層の食へのこだわりを紹介しつつ、本書は“旅の目的になる店”が日本各地で次々と誕生している現状を描く。
著者の柏原光太郎氏は、40年以上にわたって世界の食を探求してきた第一人者。文藝春秋で「文春オンライン」や「文春マルシェ」を立ち上げた後に独立し、現在は一般社団法人日本ガストロノミー協会の会長として活動する。食べログのフォロワーは5万人を超え、NHK『クローズアップ現代』などにも出演するなど、“ガストロノミーツーリズム”の旗手として知られる存在だ。
柏原氏は発刊に際し、「世界の美食家は、日本の地方にこそ本物の食があることに気づいている。私たち日本人こそ、その価値を再発見すべきだ」と語る。
本書では、富山・利賀村のフレンチ「L’evo(レヴォ)」や、客の9割が外国人という北九州の「照寿司」など、世界の舌を魅了する地方の名店を紹介。また、瀬戸内海や北海道・十勝、湯河原、栃木など、次に注目すべき“美食エリア”も数多く取り上げている。
“食を通じて旅する”という新しい旅の形を提示する本書は、日本の食文化を「世界の富裕層の目線」から再発見する貴重なガイドブックでもある。地方創生や観光業に携わる人々にとっても、示唆に富む内容となっている。
日本人の9割は知らない 世界の富裕層は日本で何を食べているのか?
ガストロノミーツーリズム最前線
著者:柏原光太郎
定価:1,980円(税込)
発売日:2025年10月29日
発行:ダイヤモンド社
判型:A5判・並製・232ページ
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