「意識の高さ」が生む理解と誤解
石原が10代のときから何度か取材をしているが、当時から意識の高いタイプだった。
たとえば、あるドラマの制作発表会見で、3人の若手主演級女優が並び立っていたとき、石原だけは背筋がずっと伸びたままで、笑顔を絶やさず、質問者に体ごと向き合うような対応に終始。その完璧な対応を見たとき、「誠実に対応しよう」という気持ち以上に、「3人の若手女優を見比べられることが分かっていたのではないか」と思ってしまったのだ。
また、個別インタビューの時に徹底されていたのは、「思っていることを何とか伝えよう」という姿勢。「スマートに話す」というより、「言葉を口から発しながら気持ちを伝えていこう」という話し方であり、結果的にアウトプットにつなげる非凡な言語化能力も感じられた。
石原と同世代の主演級女優たちも、ほぼ取材したことがあるが、彼女以上に「どう伝えるか」「相手がどう思うか」を考えながら話す人はいなかった。さらに、ドラマの撮影現場でも、石原が監督やプロデューサーなどと熱心に話し込む姿が印象に残っている。
そんな姿勢が時に誤解を生み、「わがまま」「面倒くさい」などの記事につながり、アンチのガソリンとなるケースもあるが、大勢に影響はないだろう。今後も常に話題を振りまきながら、主演女優としての道を歩み続けていくのではないか。