文:岩見旦
新型コロナウイルスの影響により、企業は海外出張や海外赴任を見送る状況が続いている。しかしオンライン会議が一般的になり、諸外国とのつながりは以前より“密”になっていると言えるだろう。グローバル化が急速に進むビジネスシーンにおいて、英語力は必須科目だ。そこでステイホーム期間を自己投資に捧げるべく、「イングリード」の門を叩いた。
イングリードは、昨年6月にスタートした英語コーチングサービスで、シンプルな料金体系のサブスクリプション方式を採用。オンラインに特化し、無駄を徹底的に排除して効率的に英語学習をすることが出来るとして注目を集めている。
果たして、受講期間6カ月でどれだけ英語力を伸ばせるのだろうか? 今回、取材を兼ねて挑戦させていただいた。
6カ月間で、仕事の幅を広げる英語力を身につける
昨年6月中旬、待ちに待ったキックオフカウンセリングがスタート。場所はオンラインで、受講者はZoomで面談を行う。私のコーチはオーストラリア・シドニー在住の日英バイリンガルのLENAさん。中国の留学経験もあり、3カ国語を習得した語学のスペシャリストだ。このようにイングリードでは、受講者一人ひとりに目標達成に向けた徹底サポートを行う専属コーチが付く。
コーチのLENAさん
あらかじめ受けた「英語力解析テスト」によると、私の英語レベルを国際的な語学力基準「CEFR」に照らし合わせると、B2レベル(英検準1級程度)とかなりの高評価。ただし、リスニングに限ると、決して成績は芳しくなかった。
そこで、LENAさんから提示された目標は6カ月後にC1レベル(英検1級程度)になること。1日2.5~3時間学習するとこのレベルに達することができ、「仕事の幅も広がるし、海外で仕事を見つけることも可能」という。
イングリードは、英語力を伸ばす方程式を「学習方法(質)」×「学習時間(量)」×「モチベーション(姿勢)」と掲げる。これら3点を最大化させる秘伝の学習プログラムを詳らかにする。
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インプット学習とアウトプット学習の黄金率
イングリードでは、一人ひとりの英語力を解析した上で、最短で目標達成できるカリキュラムをオーダーメイドする。今回は日常英会話やビジネス英会話を習得するため、インプット学習とアウトプット学習をかけ合わせたカリキュラムを組んでいただいた。その一部を紹介する。
まずは、英語学習の基礎となる「語彙」。市販の単語帳を使い、リスニングインプットの反復学習を行う。人間は一度触れた物事を24時間後には74%忘れてしまうという。そこで進んでは戻り進んでは戻りを繰り返し、1週間に3回同じ単語に触れる。これにより記憶の定着を促す。単なる気合いではなく、科学的裏付けがある暗記法のように感じた。
続いては「文法」。こちらも市販の文法書を使い進める。形式張って実際は使わないような文法を教える教材もある中、コミュニケーションで使える生きた英語を学べる実用的な文法書を用いる。解説とドリルという構成の文法書で、ネイティブの感覚をそのまま身につけることができるとのこと。
「リスニング」の向上のためには、専門家のプレゼンを無料視聴できるアプリ「TED Talks」を活用。アプリの音源とそのスクリプトを用いて、リスニング・音読・シャドーイング等を独自のステップを踏んで学んでいく。アメリカ英語やイギリス英語など、さまざまなアクセントに触れることができる。
最後の「スピーキング」は、日本語の文章をスピーディに英訳する瞬間英作文に挑戦。1秒以内に英作文することを意識し、単元ごとに5周繰り返す。英文を楽々と口にできるようになって初めて、日本語脳から英語脳への切り替えが出来るようになるとのこと。アウトプット学習は私にとって初めての経験となる。
実際に使用した教材の一部
カリキュラムは決して斬新で奇抜というわけではない。しかし、今までの英語学習がTOEIC ®対策がメインの私にとっては、より実践的であるように感じた。ちなみに、すべての受講者がこれらの学習を行うわけではなく、開始時のレベルや目的、目標に合わせた教材と学習方法で個人に最適化された学習を行う。さらにこれらに加え、外国人講師によるオンライン英語レッスンを月8コマ受講する。
受講期間中はコーチとZoomで週1回、ウィークリーカウンセリングを行い、学習に関するアドバイスや学習進捗へのフィードバックをもらえる。この際、英語達成度を確認すべく、チェックテストを行うため、学習を疎かにすることは許されない。
また、月1回のプログレステストとして外部の英語スピーキングテスト「Versant」を受験する。私の場合これまでスピーキングのトレーニングはほとんど行ってこなかったため、初めてのVersantは総合スコア38点という惨憺たる結果になった。ちなみに、受講開始時、TOEIC ®の模擬試験のスコアは760点だった。
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テレワーク中こそ必須な学習時間捻出術
英語学習において、最も大きな悩みの種は、学習時間の捻出だろう。その点もイングリードではしっかり指南してもらえる。キックオフカウンセリングでは、1日のスケジューの内、いつ何の学習をどれくらい進めるのか、すべて予定を決める。
私の場合は、朝の学習で英語脳への切り替えを促進するため「スピーキング」を1時間。そして、昼休憩中に“ながら学習”に長けた「単語」を30分。そして夜に「リスニング」を1時間と「文法」を30分に割り当てた。予定等はオンラインカレンダーでコーチと共有。後々実感するのだが、現在私はテレワークのため、仕事とプライベートの線引きが曖昧になりがち。そんな中、あらかじめスケジュールを決めてもらったことで、学習がスムーズにこなせるようになった。
コーチからLINEで送られてくる学習スケジュール
そして、毎週のウィークリーカウンセリングの後、次の週の学習予定をまとめたExcelをコーチからLINEで送ってもらえる。まさに手とり足とりの指導だ。日々の学習の進捗具合は学習管理アプリを通じて、日々の予定はオンラインカレンダーを通じて報告する。この“指示”と“報告”のサイクルを回すことで、いい意味で英語学習に自分を追い込む環境が作ることが出来た。
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初めてのオンライン英会話レッスンで大事故
早速、学習のスタートだ。これから英語力を爆上げするぞ!と意気込んでいたが、その思いは1週目にして見事に打ち砕かれた。これがLENAさんに実際に送ったLINEだ。
「先程、初めてのオンライン英会話レッスンをやったのですが、ほとんど何も喋れず。正直ちょっとレベルが高すぎると感じました。頑張って続けた方がいいでしょうか? それともその時間を他の勉強に充てた方がいいでしょうか?」
そう、初めてのオンライン英語レッスンで、初めての外国人講師との会話で何も話せず、30分間ただただ脂汗を掻き続けただけだったのだ。しかし、LENAさんから返ってきたのは「岩見様は私が思うにはすでに基礎英語力は十分にあると思います」「今は完璧に会話する必要はまったくございません。使える英語にしていくためにはとにかく慣れることが必要です」とGOサイン。気が進まぬまま続けることになったが、この時の指示が後に正しかったことに気づく。
2カ月目には、今まで触れてこなかった実践的な英文法に、新たな疑問がたくさん沸いた。イングリードは疑問点を一切残さずに学習を進めるとしており、私はLINEで大量に質問を送付。一つ一つに丁寧で簡潔な回答が得られ、不安なく学習を進めることができた。
3カ月目にはぶち当たったのはリスニングだ。TEDのスピーカーは、TOEICのように決して丁寧に発音してくれるわけではない。特徴的なアクセントやイントネーションで、シャドーイングがなかなか上手くいかない。そこでLENAさんから提案されたのは、感情を込めてジェスチャーをつけて発声すること。スピーカーになったつもりで、身振り手振りを交えながらシャドーイングすることで、生きた英語が身につくという。こんな指導を受けたことがこれまでなく、新たな発見だった。
学習管理アプリで学習の進捗を報告
4カ月目にVersantを受けたが、点数が伸び悩み、これまでのカリキュラムを一変。ディクテーションやリプロダクション、英作文のトレーニングを追加した。これらの変更の提案には、私の希望も大きく反映していただき、学習意欲が落ちないように配慮いただいた。
5カ月目が終わる頃には、あんなに苦手意識のあったオンライン英語レッスンが毎週の楽しみに変わった。相性の合う外国人講師が見つかり、自然な英語表現を手ほどきしてくれた。この成長には、毎日繰り返しトレーニングしてきた瞬間英作文が効果的だったように感じる。決して完璧ではないが、瞬発的に英文を作れるようになり、日本語脳から英語脳に切り替わりつつあることを感じた。
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イングリードを通じて、世界中の人と意思疎通が出来るように
そして1月中旬、ついにプログラムが終了。6カ月間で英語学習に割いた時間は460時間だ。テレワークの中これだけ学習できたのは、私がモチベーションを保ち続けられるよう、LENAさんが常に目をかけてくださり、学習への不安を払拭してくれたからに他ならない。最後にLENAさんから「この6カ月間で得たことを明日からも活かし、英語学習を引き続き、楽しみながら継続してほしいです」との言葉を頂いたが、今でも英語学習は続けられている。
そして改めてVersantを受験したみたところ41点を獲得し、3点アップ。さらに、『公式TOEIC® Listening & Reading 問題集 7』を購入し、自ら模擬試験を実施したところ、この期間特にTOEIC®対策をしていないにも関わらず、740-890と大きく点数が跳ね上がった。
ただこのような数字以上に、世界中の人と意思疎通が出来るようになったことに大きな変化を実感している。オンライン英会話では、好きな音楽や映画の話や行ってみたい旅行先、やってみたい仕事などあらゆるテーマについて、ディスカッション出来るようになった。これにはパソコンの前で怖気づいていた6カ月前の私では考えられなかったことだ。自らの考える限界の半歩先に背中を押してくれる、イングリードを受講する価値はそこにあるだろう。
現在、イングリードは入学金無料。興味のある人は、英語力診断と学習アドバイスが付いた無料カウンセリングを受けてほしい。
東京五輪の開催の可否に関わらず、今後ビジネスパーソンが英語力を求められることは間違いない。そこで英語学習をしてこなかったことで、チャンスを逃すことはあってはならないだろう。おうち時間を浪費せず、その瞬間に備えて刃を研ぐことが出来るかが成功への分岐点だ。