「音楽は人を生かす力」―ピアノ未経験者にも届く温かな励まし
ピアノを弾いたことがない人も、もう一度始めたい人も―いま、『ピアノが弾けるようになる本』(ジェイムズ・ローズ著/稲垣えみ子訳)が静かなブームを呼んでいる。翻訳を手がけた稲垣えみ子さんが NHK 「あさイチ」 (9月19日放送) に出演したことをきっかけに、Amazonランキングの学習部門で1位を獲得。多くの読者が “6週間でバッハを弾く” 挑戦を始めている。
本書は、イギリスの異色ピアニスト、ジェイムズ・ローズによるピアノ入門書。楽譜の読み方から「まんなかのド」の位置、指番号の基本までを丁寧に解説し、1日2小節ずつの練習を重ねることで、6週間後にはバッハの前奏曲を弾けるようになる構成となっている。ローズはかつて大きな悲しみを抱えながら、音楽によって再び人生を取り戻した人物でもある。
稲垣さんは翻訳を通じて、その信念に深く共鳴したという。
「この本を読めば必ず誰でも、確かに6週間でバッハの名曲が弾けるようになると確信した。著者の言葉には、音楽が人を生かす力への信頼が満ちている。読んでいるだけでも生きる希望をもらえるのです」と語る。
ユーモアを交えながらも、人の心に寄り添うローズの文章と、稲垣さんのあたたかな訳文が共鳴する一冊。弾けるようになること自体が目的ではなく、音楽を通して“自分の中の美しいもの”を見つめることの意味を教えてくれる。
現在、重版が決定し、全国の書店やオンラインストアで好評発売中。「ピアノを弾いてみたい」という気持ちをそっと後押ししてくれる、まさに人生の伴走書といえるだろう。
ピアノが弾けるようになる本
著者:ジェイムズ・ローズ 著/稲垣えみ子 訳
発売日:2025年7月3日
価格:1,430円(税込)
仕様:四六並製・80ページ
ISBN:978-4-8387-3329-3
発行:株式会社マガジンハウス
URL
https://magazineworld.jp/books/paper/3329