寝具を変えるだけで眠りは驚くほど変わる
不眠の悩みを抱える人は少なくない。特に近年は残暑が長引き、体温が下がりにくいことで眠りに入りにくいと感じる人が増えている。エアコンや入浴の工夫も重要だが、意外と見落とされがちなのが「寝具」である。
ダイヤモンド社から刊行された『とにかくぐっすり眠りたい』は、寝具の重要性をわかりやすく解説した一冊だ。著者は老舗寝具店「乙丸屋」の十二代目・久兵衛氏。これまで2万人以上の顧客と向き合い、60+1の快眠メソッドを培ってきた経験をもとに、理想の寝姿勢を実現するための枕やマットレス選びのポイントを紹介している。
読者から寄せられる代表的な悩みは「結局私には何が合うの?」「まくらを何個も買っても合わない」「そもそも何を選べばいいの?」というもの。本書ではこうした疑問をひとつずつ解きほぐし、仰向き・横向きでの高さ調整や悩み別の寝具の選び方など、実践的な解決策を提示する。お気に入りの寝具に出会えれば、生活習慣を大きく変えずとも自然に快眠が訪れ、朝の目覚めも爽快になると説く。

「寝具は、文字通り『寝るための道具』です。合わない靴を履けば靴擦れが起き、合わない服を着れば居心地が悪い。それと同じで、合わない寝具では快眠は訪れません」―著者の久兵衛氏はそう語る。
寝具店の跡取りとして約20年、2万人以上の顧客の悩みに耳を傾け続けてきた経験から、本書には現場で得た知識とノウハウが詰め込まれている。「眠れない」「寝ても疲れが取れない」といった声に向き合う中で、最終的に行き着いたのは「寝具を見直すことこそが最短の解決策である」という確信だったという。
「私自身、これまで何百人という方に『自分に合う枕や布団を選んだだけで、朝の目覚めが変わった』という喜びの声をいただいてきました。快眠は特別なことをしなくても、毎日の道具を見直すだけで訪れるのです。もしも今、眠れない夜に悩んでいるならば、どうか一度、寝具の視点から睡眠を考えてみてほしい。この本がそのきっかけになれば幸いです」
さらに久兵衛氏は、寝具を整えることが生活全体を見直す第一歩になると指摘する。「朝の目覚めが軽やかになると、自然と日中の行動や考え方も変わってきます。快眠は生活の質を底上げする土台であり、その入口に立つための道具が寝具なのです」と強調する。
「この本が眠れない人の一助になることを切に祈っております」と結んだメッセージには、二十代目に受け継がれてきた寝具店の誇りと、人々の眠りを支えることへの使命感が込められている。
「とにかくぐっすり眠りたい」
著者:乙丸屋 久兵衛
出版社:ダイヤモンド社
内容:寝具の選び方を中心に、快眠を実現する60+1のメソッドを解説
https://www.diamond.co.jp/book/9784478121375.html