XR技術で実現する 「火星に降り立つ」 没入体験
株式会社ABALは、株式会社電通および株式会社フジテレビジョンと連携し、火星探索をテーマにしたXR宇宙旅行アトラクション『The Sunset of MARS』の製作を発表した。4月末から、フジテレビ球体展望室 「はちたま」 での開催を予定している。
本アトラクションは、XR技術を用いて火星の地表を歩きながら探索する体験型コンテンツ。体験者は火星の赤い大地に降り立ち、基地を巡り、ローバーで移動しながら、火星の空に沈む “青いサンセット” を目の前で体感することができるという。これまで映像や想像の中でしか語られてこなかった火星の風景を、身体感覚を伴って味わえる点が大きな特徴だ。
また体験中に撮影したXR写真は、終了後にダウンロード可能で、まるで実際に宇宙旅行をしてきたかのような記録を手元に残すことができ、エンターテインメントとしての没入感を一層高める仕組みとなっている。
『The Sunset of MARS』の基盤となるのが、ABALが開発したXRエンタメプラットフォーム 「Scape®」 である。このプラットフォームは、実際には限られた物理空間にいながら、仮想空間上では大規模かつ立体的な移動体験を可能にする特許技術を備えている。VR空間内でエレベーターや移動パネルといった演出を用いることで、体験者に 「実際よりも広い空間を縦横無尽に移動している」 という錯覚を生み出す設計が特徴だ。ABALが保有する18件の特許技術により、物理空間を仮想的に10〜20倍以上に拡張することができるという。
さらに 「Scape」 は、コンテンツシステムや運営システム、ユーザー管理システムなど8つのアプリケーションが連動することで、最大100人が同時に体験できる運用を少人数のオペレーションで実現している。商業施設などスペースに制約のある場所でも、大規模なXRテーマパーク体験を構築できる点は、今後の展開においても大きな可能性を秘めている。
ABALはXR技術を活用し、次世代のテーマパーク創出を目指す企業である。最大100名同時体験が可能な 「Scape」 を軸に、アトラクションの企画・演出から制作、運営までを一貫して手がけてきた。代表作のひとつである『戦慄迷宮:迷』では、東京タワーで45日間の興行を行い、2万人を動員するなど高い評価を獲得している。今後はアトラクション体験にとどまらず、買い物や飲食といった複数の体験をデジタルでつなぐことで、新たなテーマパーク像の実現を目指すとしている。
火星探索という壮大なテーマを、都市の展望施設で体験できる『The Sunset of MARS』。XRエンターテインメントが描く 「宇宙旅行の入口」 として、その動向に注目が集まりそうだ。
The Sunset of MARS
会場:フジテレビ球体展望室 「はちたま」(東京都港区台場2-4-8 フジテレビ25階)
開催時期:4月末予定 ※内容は変更となる可能性あり
株式会社ABAL
https://www.abal.jp
XRプラットフォーム 「Scape®」 特設ページ
https://scape01.abal.jp/lp/scape-lp/