CULTURE | 2021/10/06

小室圭さんはいつまでバッシングされ続ける?過去にネットで叩かれまくった人物と企業を振り返ってみた【連載】中川淳一郎の令和ネット漂流記(28)

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中川淳一郎
ウェブ編集者、PRプランナー
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中川淳一郎

ウェブ編集者、PRプランナー

1997年に博報堂に入社し、CC局(コーポレートコミュニケーション局=現PR戦略局)に配属され企業のPR業務を担当。2001年に退社した後、無職、フリーライターや『TV Bros.』のフリー編集者、企業のPR業務下請け業などを経てウェブ編集者に。『NEWSポストセブン』などをはじめ、さまざまなネットニュースサイトの編集に携わる。著書に『ウェブはバカと暇人のもの』(光文社新書)、『ネットのバカ』(新潮新書)など。

ニュースサイトにとってドル箱になった小室さんネタ

秋篠宮家の長女・眞子さま(29)と、小室圭さん(29)の結婚が発表された。小室さんはメディアやネットで散々叩かれ続けてきた数年間だったが、ここまで来たら祝福してもいいのでは、と個人的に思う。そうした前提があった上で、本稿ではネットで叩かれがちだった人を振り返ってみる。

婚約が発表された2017年5月、若干の驚きをもって小室さんは登場した。何が驚きだったかといえば「ルックスが皇室っぽくない」という点にあった。とはいっても、ニュースの街頭インタビューに登場した男子学生が過去に眞子さまを待ち受けにしていたことなどもありショックを受けた「幸せならOKです」と親指を上げ、満面の笑みを浮かべる姿が「日本男児の鏡」と称賛されるなど、その頃は祝福ムードはあった。

しかし、その後、若干不穏な動きが出始めた。「海の王子」に選ばれたことや、茶髪でチャラそうな写真や、女性を両脇に抱えるパリピ的な写真も発掘され「皇室らしくない」と言われたのだ。そして決定打となったのが、母親の佳代さんと元婚約者の間の400万円借金トラブルを週刊文春に報じられた件だ。

その後、メディアは完全にバッシング状態になった。いくつか箇条書きにする。

・こんなだらしない一家に「一時金1億4000万円を渡したくない」
・佳代さんの不誠実な態度は許せない・「ロイヤル特権」でアメリカのロースクールに入り、さらには最高級の奨学金を得た
・自宅の警備費に多額のカネを使うのは許せない
・各種週刊誌報道を見ると権力志向の強さと自己顕示欲の強さを感じられる
・この親子は「自分ファースト」であり続け、あくなき上昇志向が感じられる
・色々と皇室を利用し、これからの就職もこの男はGETするのだろう

こんな感じである。そして、今回、帰国直前にフジテレビ系の報道がニューヨークで小室氏に直撃した際は「ちょんまげ」のヘアスタイルが批判された。その後も報道では「小室さんはちょんまげで会見に臨むのか?」といったものがある。本当に低レベルの話である。

これから眞子さまと小室さんの夫婦がどのようにネットでバッシングされるかは分からないが、少なくとも小室さんについて記事を書けばPVが稼げると知った各メディアは、空気を読みながら批判か祝福どちらかの論調になって小室さんのことを報じ続けるであろう。何しろ小室さんネタは各ニュースサイトにおいては「ドル箱」なのだから。

かくして小室さんは平成末期から令和初期の「ヒール」の筆頭クラスにあるが、過去のネットで叩かれまくった存在について、今一度振り返ってみたい。ここで紹介するのは、「人物」「企業」両方である。

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