被害弁償を無視。起訴状もスルー
検察官「2019年9月8日、検察庁での取り調べは私が担当したんです。その時は、女性職員の態度が気に食わないからやったと答えていたんですが、今はどうでしょう?」
Y被告人「もう昔のことなので…ちょっと冷静になれば良かったなと」
検察官「女性職員の対応は、マニュアル通りだったようなんですが…」
Y被告人「すいません」
検察官「お酒の影響あったんですかね?」
Y被告人「いや(飲んでも)カッとなるわけじゃないので、暴れたりとかは…」
法廷内での受け答えを見る限りはおとなしいと言うか、温厚な男性ってかんじなので弁護人も検察官もアルコールの影響について訊いたんでしょう。本人は頑なに否定ですけど。
検察官「被害会社からの請求の対応はどうなってますか?」
Y被告人「200万円請求しますって手紙が来て、周りに相談したら“なんでそんなに!?”って感じで…」
検察官「会社に問い合わせは?」
Y被告人「してないです」
検察官「無視していたと?」
Y被告人「そうですね」
さっきも書いた通り超高額なパーテーションだなぁとは思うけど、被害者側がそう言ってるんだから仕方ないよなぁ。あとは交渉して値下げしてもらうとか。無視って…。
検察官「取り調べで罰金になるかもって私が言ったの覚えてますか?」
Y被告人「罰金と弁償の違いがよくわかってなくてですね…」
検察官「わかってないというか、私の説明の途中で帰りましたよね」
Y被告人「はい…払えません、と」
検察官「その後、起訴状も何度も送って電話も掛けましたけど気づいてましたか?」
Y被告人「気にしてなかったです」
検察官「当初は在宅起訴か略式起訴の予定でしたけど、身柄拘束になったんですよ!」
Y被告人「すいません、軽く考えていました」
事件のことじゃなく、その後2年半の行動についての叱責です。だからこんな古い事件の初公判を2021年にやってたんですね。
最後は裁判官から。
裁判官「被害者に対しては申し訳ないと?」
Y被告人「はい」
裁判官「民事と刑事をよくわかってなかったってことかな?」
Y被告人「はい」
裁判官「示談交渉は続けるってことでいいですか?」
Y被告人「そうですね」
と、この裁判の判決とは別で、弁償の話し合いは必要なんですよ、と確認して被告人質問は終了です。
この後、検察官は罰金30万円を求刑。弁護人はY被告人が反省して、被害会社と弁償の話もしてるので、できるだけ軽い判決にしてほしいと弁論です。
そして裁判官が、
裁判官「このまま判決言い渡しますけど、よろしいですか?」
と、弁護人と検察官に確認して、すぐに判決です。
結果は罰金処分24万。求刑より6万円も安くなったんだし良かったんじゃないでしょうか。本来、身柄拘束される部類の事件じゃなかったわけで、その分安くなった感じですかね。
それにしても、飛行機乗れなくなって違う手段探さなかったり、被害弁償を無視したり、検察からの再三の連絡を気にしなかったり、いろんなことから逃げてる印象を受けましたね。それをまとめて法廷でドンと突き付けられたといいますか。事件から3年経って、世の中はアクリル板とか仕切り版だらけになりました。結構高価なものもあるんだろうなぁ。感情任せで壊さないように気を付けたいものです。