CULTURE | 2020/10/22

現役プロ野球選手が首都高を149キロで大暴走!ゴルフ場へ急いだ呆れた言い訳に傍聴席も唖然【連載】阿曽山大噴火のクレイジー裁判傍聴(18)

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阿曽山大噴火
芸人/裁判ウォッチャー
月曜日...

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無期限の対外試合出場禁止など、球団から厳しい処分

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弁護人「球団からの処分は?」
O被告人「無期限の対外試合出場禁止、ユニフォーム着用禁止。あと、車の運転禁止」
弁護人「今、球場には何で行っていますか?」
O被告人「タクシーで」
弁護人「全体の試合に参加してるんですか?」
O被告人「いいえ、自主練です」

結構厳しいペナルティーですね。なんだか、仲間外れのよう。

弁護人「今年はコロナで予定もズレてるでしょうけど、今シーズンの出場は?」
O被告人「2軍の全試合に出場しました」
弁護人「守備はどこなんですか?」
O被告人「サードを」
弁護人「打率は?」
O被告人「3割…ちょっと」
弁護人「チーム、リーグでどれくらいですか?」
O被告人「当時チームでは1番よかったですし、リーグでは5番くらいでした」

と、成績の説明で急に声が大きくなる被告人。すべて、これくらいで答えてくれれば聞き取りやすいのに。

弁護人「いつまで出場禁止なんですか?」
O被告人「わかりません」
弁護人「それは選手として、どんな影響あります?」
O被告人「試合勘が失われていきますし、必要とされなければ、選手生命も絶たれるかと」
弁護人「球団の処分のほかに何かありましたか?」
O被告人「北海道の地元の方で週ごとに記事をあげていただいていたのがなくなったと聞いています」

判決前からいろんな罰を受けてるんですね。

弁護人「車はどうしました?」
O被告人「売りました」
弁護人「なぜですか?」
O被告人「気持ち的に一生運転するつもりないので」
弁護人「今後もタクシーで通勤するんですか?」
O被告人「球場の近くに住んで、自転車で」

西武なんだから、そこは電車と答えていただきたかったところ。と、思ったら。

弁護人「一生乗らないというのは現実的じゃないのではないかと思うんですが」
O被告人「自転車か電車で通える距離に引っ越したら、当分乗らないです」

と、西武鉄道を利用する可能性も示していました。そして、当分乗らないという約束です。法廷で一生の約束をされると逆に嘘っぽく聞こえちゃいますからね。薄っぺらいというか。“当分”がどれくらいの期間と思っているのかはわからないけど、少なくとも、野球選手でいる間は車を運転しないんだろうなぁという印象は受けました。

弁護人「あと、今回寄付していると?」
O被告人「はい。交通遺児育英会に50万円寄付させていただきました」
弁護人「なぜ、ここに寄付したんですか?」
O被告人「今回交通違反をして、車の事故などで被害に遭った方々に少しでも支援できたらなと思ったからです」
弁護人「他にやりたいことはありますか?」
O被告人「今すぐは無理ですけど、コロナが落ち着いたら、シーズンオフに社会奉仕活動でしたらな、と」

寄付もして、ボランティア活動もやるつもりだとアピールです。

弁護人「あなたはプロ野球選手で、言わば、公人。そういう自覚あります?」
O被告人「少し欠けていたと思います」
弁護人「それを踏まえて、今後どうしますか?」
O被告人「社会人として、いちプロ野球選手として、2度としないようにしたいと思います」
弁護人「ん…したいと思います…でいい?」
O被告人「…します」

と、小声ながらも力強く断言して質問終了。

続きの検察官の質問はまた次回


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