しかし、キーランさんは労働者階級出身で、自身の努力で現在の生活を手に入れた。病気のため高校を中退後、YouTubeを観ながら独学で暗号通貨のトレーディングを習得し、紆余曲折ありながらも若くして投資家として成功。
不運な強盗事件以降も投稿は続いているが、災難に負けず、変わらずリッチなライフスタイルを公開し続けるのは、彼なりの理由があった。
その理由は、「自分のように下層労働者階級の出身でも(成功すれば)こんな生活ができることを見せることで、みんなを鼓舞するため」が75%、残りの25%は「私自身の成功と幸せを記録し、ブログにアップするため」とInstagramに投稿。あくまで「傲慢」や「虚栄心」のためにリッチな生活を公開しているわけではないと強調している。
2018年の報告書によると、12人に1人のイギリス人がSNSに投稿した後に強盗に遭っており、半数以上が位置情報をオンにしていた。また、別の調査では、空き巣犯の78%がSNSを追跡手段として利用し、ターゲットをリサーチしていると「VICE」(U.Kエディション)は伝えている。
セキュリティはもちろん、最近では誹謗中傷の問題も取り沙汰されるSNSだが、他人のキラキラしたライフスタイルが示される表面と、それを見て悪事が生じる裏面は表裏一体。そういう意味でも、SNSはまだまだ成熟したツールとは言えないのかもしれない。