LIFE STYLE | 2025/08/24

日本初の泊まれる植物園が誕生
「泊まる」「自然と触れ合う」「学ぶ」を融合した新たな滞在型複合施設

茨城県植物園・県民の森がグランピングや温浴施設を備えた
「THE BOTANICAL RESORT 林音」に今秋リニューアル

FINDERS編集部

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夜の植物観察から温浴・食体験まで、地域活性化を担う新拠点に

茨城県那珂市の茨城県植物園茨城県民の森が、2025年11月に日本初となる泊まれる体験型植物園としてリニューアルオープンする。新たな施設名称は 「THE BOTANICAL RESORT 林音 (ザ ボタニカルリゾート リンネ)」。グランピング、温浴施設、レストランを備えた滞在型の複合施設へと生まれ変わる。

THE BOTANICAL RESORT「林音」のロゴ・マーク

今回のリニューアルは、県の公募型プロポーザルに基づき実施設計・工事監理事業者に選定された柴建築設計事務所・大山都市建築設計と、Japan. asset management (Jam) がパートナーを組み企画から設計・監理までを担う。Jamは既存不動産の再生に強みを持ち、今回も自然環境を最大限に活かした建築計画を主導した。

「林音」という愛称には、木々が奏でる音色を通じて自然の豊かさと静けさを表現する意味が込められている。ロゴマークには、緑の濃淡や五角形のフォルムを用いて植物の多様性や五感で楽しむ体験を象徴した。

最大の特徴は、植物園内に新設されるグランピング施設だ。これにより、従来は日帰り利用が中心だった植物園で、夜間のライトアップ観察や早朝の散策といった特別な体験が可能になる。また、県産木材を活用した木造温浴施設やレストランが整備され、地域の食材や特産品に触れられる仕掛けも盛り込まれる。

熱帯植物館のライトアップイメージ

建物は既存の希少樹木を避けるように配棟され、自然の景観に溶け込む設計を採用。人工物の存在感を抑え、植物そのものの魅力を主役に据える。さらに教育機関との連携を通じて、子どもたちに学びの機会を提供し、観光振興と地域経済の活性化にも寄与することを目指している。

県民の森にはツリーアドベンチャーも導入予定で、植物園と森の両方を活用した幅広いアクティビティが展開される。自然と共に滞在する価値を提案するこのプロジェクトは、県内外からの集客が期待されている。

県民の森に設置する、ツリーアドベンチャーのイメージ

THE BOTANICAL RESORT 林音(ザ ボタニカルリゾート リンネ)
所在地:茨城県那珂市戸4369-1
リニューアルオープン:2025年11月予定
企画・統括:Japan. asset management株式会社
設計:柴建築設計事務所、株式会社大山都市建築設計ほか

公式WEBサイト
https://rinne-resort.jp/

Japan. asset management株式会社 (通称:Jam)
https://japan-a-m.co.jp/