CULTURE | 2021/06/25

ESG/SDGsを制するか否かが、企業の成長の分かれ道に。社会貢献と利益は一体となる。【連載】森若幸次郎のイノベーションのレシピ(1)

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近年、耳にする機会が増えたESG(環境(Environment)、社会(S...

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ESG/SDGsに乗っ取っていないと利益が出ない時代に

森若幸次郎氏

ーー 読者の皆様に向けて、メッセージをお願い致します。

寺田:我々は、本日お話しした世界のルールの変化をキャッチして対応できるスタートアップに投資し、大企業のアセットを使って成長を加速していきたいと考えています。一昔前の「人のために役に立つなら利益を犠牲にしてもいい」という考えはもう成り立たなくなっています。これからは、ESG/SDGsに乗っ取っていないと利益が出ない時代になるのです。

90年代後半にインターネット、2008年から2010年にスマホゲーム、2010年から2013年にAI・デジタルに投資した人は儲かっていました。私は、今、ESG/SDGsの波が来ていると考えています。さまざまなランキングも出ていますから、世の中に役立とうとしている企業を調べて、転職や投資をする際の参考にするのもいいでしょう。逆に、企業は優秀な人材を確保するためにも、本気でESG/SDGsに取り組んでほしいと思います。

服部:既存のルールでは勝てなくなった今こそ、若者~中堅層の方々が変化を起こして新たな道を開拓するチャンスです。ESG/SDGsには取っ付きにくい印象を持つ方もいるかもしれませんが、今後は何らかの形で貢献しているという文脈を作らなければ、足元をすくわれてしまいます。意識的にESG/SDGsに関連した人物や情報に触れる環境を自分の周りに作ることから始められてはいかがでしょうか。

世界では、ESG/SDGsに関する新たなキープレイヤーたちが出てきていますが、日本はまだそこまで到達していません。放っておけば、海外企業がどんどん参入して来ますから、その前に日本もキープレイヤーを輩出しなければなりません。まだ、消費者レベルで世界の変化に気づいている人が少ないので、そこに関するスタートアップも少ない印象ですが、危機は目前まで迫っています。共に、世界的なESGの流れに乗り、世の中にインパクトを与えましょう。


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