ドンキの前なのに、水を買うためタクシー。珍妙すぎる言い訳
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続いて検察官からの質問。
検察官「どれくらい離れたところから被害女性を見掛けたんですか?」
Q被告人「遠くから見えているという感じです」
検察官「なぜ近付いたんですか?」
Q被告人「フラフラして危なかったので」
深夜、足元がふらついている女性を介抱してあげようってのはいいんだけど、タクシーに押し込んでるわけですからね。その点について追及です。
検察官「なぜタクシーに乗せたんですか?」
Q被告人「水を買わなければと」
検察官「は? ドンキの目の前ですよね。水、買えるのではないですか?」
Q被告人「セブンイレブンで買おうと」
検察官「タクシー降りたのは自宅方面ですけど、連れ込もうとしてたんですか?」
Q被告人「違います」
検察官「じゃあ、水はなおさらどこでもよかったんじゃないですか?」
Q被告人「使い慣れたセブンで買おうかと」
タクシーで移動してコンビニで水を買うなんて相当なこだわりを持つ男ですよ。なんとも言い分が苦しい。
泥酔している女性を介抱して、そのまま自宅に連れ去るってパターンのわいせつ事件の裁判もたまにあるし、一歩間違えば本件もそうなってた可能性はありそうですね。
検察官「相手が嫌がった様子は?」
Q被告人「嫌がってたかも……。うーん、歩いてた時の感じでそう思ったことはあります」
検察官「具体的には?」
Q被告人「介抱必要ないのかなって」
検察官「キスや胸をもんだのはなぜですか?」
Q被告人「その時の欲求を満たしたくて」
検察官「被害者が嫌がっているのを分かってて配慮できなかったんですか?」
Q被告人「コロナでストレスを感じていて配慮できませんでした」
なんでもかんでもコロナウイルスのせいにされても。都合がよすぎるでしょ。
検察官「事件の記憶があいまいだと。酔ってた?」
Q被告人「いいえ。事件が前のことなので明確に憶えていません」
検察官「こういうことしたのは今回だけ?」
Q被告人「はい」
検察官「あなたにとって特別な出来事じゃないんですか?忘れられること?」
Q被告人「正確には……」
検察官「何を憶えているの?」
Q被告人「女性に水を渡したことは憶えています」
なんでそこだけ。だから、弁護人も水のことしか訊かなかったわけですね。
検察官「今後ストレスがたまって、同じことをやらないと言えます?」
Q被告人「やってしまったことで2度としてはいけないんだなとわかったので」
検察官「ん? やってから気づいた?」
Q被告人「やって、より、そうです」
やってしまったことで身に染みて理解したという意味ですかね。すべてにおいて言葉足らずな印象なんだよなぁ。裁判官からは質問はなく被告人質問は終了。
この後、検察官は懲役を求刑。弁護人は執行猶予の判決を求めて弁論してました。これで閉廷かと思ったら、
裁判官「ではこのまま判決の言い渡しを」
大阪から東京地裁まで親子でやってきているし、もう一往復させるのも悪いと思ったのか、即決。結果は懲役2年執行猶予3年でした。
よく実名報道されなかったなぁと思うくらい怖い事件でしたね。ほんとに初めての犯行なのかと疑いたくなるし。記憶ないっていうなら仕方ないけど、すべてコロナのせいって言われるとなぁ。そこまでコロナも万能じゃないし。