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「新型コロナ経済政策への不満アピール」のため無関係の人物宅に侵入し暴行する意味不明事件、謎が謎を呼ぶ結末【連載】阿曽山大噴火のクレイジー裁判傍聴(30)
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  • 2021.10.20
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「新型コロナ経済政策への不満アピール」のため無関係の人物宅に侵入し暴行する意味不明事件、謎が謎を呼ぶ結末【連載】阿曽山大噴火のクレイジー裁判傍聴(30)

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過去の連載はこちら

阿曽山大噴火

芸人/裁判ウォッチャー

月曜日から金曜日の9時~5時で、裁判所に定期券で通う、裁判傍聴のプロ。裁判ウォッチャーとして、テレビ、ラジオのレギュラーや、雑誌、ウェブサイトでの連載を持つ。パチスロもすでにプロの域に達している。また、ファッションにも独自のポリシーを持ち、“男のスカート”にこだわっている。

判決公判に現れず失踪、そして拘置所に再収容

今回はかなり珍しいパターンの裁判傍聴記になります。

罪名 住居侵入、傷害、行政手続きにおける特定の個人を識別するための番号の利用等に関する法律違反、詐欺
U被告人 フィットネスジム経営の男性(38)

この連載を毎回読んでいる人がどれくらいいるのかはわかりませんが、第25回第26回で取り上げたU被告人の裁判の話です。

ざっくり言えば「政府による新型コロナ関連の経済政策に不満だと訴えるべく、何か話題になる事件を起こそうと面識のない男性宅に押し入り暴行し、その後スマホで被害者のマイナンバーカードを撮影」という事件でした。詳細は過去の記事を読んでいただくとして、今年の4月28日に初公判が行われて、5月19日の判決公判に被告人は現れなかったのです。

「一体何があったのやら……」と心配はしたけど、そんなことも忘れかけていた9月29日に続きが行われました。4カ月以上も間が空くなんて……。

新たに起訴されたのは、今年の5月26日にU被告人が知人男性になりすまし、内容虚偽の免許証の画像を使って銀行口座を開設したという内容。

本来なら5月19日に判決を言い渡されて、刑務所に入っていたか執行猶予中という状況だったはずなのに、判決をドタキャンしてこんな事件を起こしていたという話なのです。事件自体も「何コレ?」でしたが、またもや「何コレ?」なのであります。

検察官の冒頭陳述によりますと、U被告人は今年の4月30日に保釈決定になった。東京拘置所を出ると「有罪判決なら刑務所に行くことになる」と考え、失踪。ホテルを転々とする逃走生活をはじめ、5月19日の判決公判には現れず。そしてネット上で免許証の画像を入手して生活するための銀行口座を開設したが、居場所が発覚して7月14日に東京拘置所に収容されたというのが事件の流れになります。冒頭陳述が「東京拘置所に収容」で終わるのも初めて聞きました。いろんな冒陳(冒頭陳述の略です)があるもんですね。

次ページ:被告は裁判から逃げて何をしていたのか

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