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「新型コロナウイルスの影響で社会が一変し……」という書き出しは、もう読み飽きてしまった方々も大勢いらっしゃるだろう。それでもこう書かずにはいられないほど世界は変わってしまい、緊急事態宣言が解かれた今でも全てが元に戻るとは考えづらい。
変化はプライベートな領域にもおよび、「コロナ離婚」という言葉も囁かれつつある。その一方で、不安な気持ちを解消するために結婚を望む人も増えているという。気軽に他人と接触できない状況下では、今までと同じやり方でパートナーを探すことは難しい。今後、私たちの恋愛や結婚はどうなってしまうのだろう?
20年間、さまざまな恋愛エピソードを聞いてきた「恋バナ収集ユニット」桃山商事の代表・清田隆之に聞いた。
聞き手・文:張江浩司
清田隆之
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1980年東京都生まれ。文筆業、恋バナ収集ユニット「桃山商事」代表。早稲田大学第一文学部卒業。これまで1200人以上の恋バナを聞き集め、「恋愛とジェンダー」をテーマにコラムやラジオなどで発信している。『cakes』『WEZZY』『anan』『精神看護』『すばる』『現代思想』など幅広いメディアに寄稿。朝日新聞beの人生相談「悩みのるつぼ」では回答者を務める。桃山商事としての著書に『二軍男子が恋バナはじめました。』(原書房)『生き抜くための恋愛相談』(イースト・プレス)『生き抜くための恋愛相談』『モテとか愛され以外の恋愛のすべて』(ともにイースト・プレス)、トミヤマユキコ氏との共著に『大学1年生の歩き方』(左右社)、単著に『よかれと思ってやったのに──男たちの「失敗学」入門』(晶文社)など。2020年7月に新刊単著『さよなら、俺たち』(スタンド・ブックス)が発売予定。
テレワーク不倫とリモートセックス!?
「恋バナ収集ユニット」桃山商事の代表・清田隆之
ーー 外出自粛要請でみんなが自宅に籠っている状況ではどのような恋バナが寄せられていますか?
清田:この先何がどうなるかわからないし、地方から出てきてる人とかは地元にも帰れないじゃないですか。そういう時に昔の恋人に連絡したくなるという話をよく聞きます(笑)。実際、我々の番組にも「元カレから連絡が来た」というエピソードが複数届きました。
ーー 会えないからといって油断して放っておくとヤバいですね(笑)。
清田:不安で人恋しい感情から、今の状況でコンタクトを取ればわかりあえるかもとか、自分のことをわかってくれている人と話したいと思うのもちょっとわかるような気はします。
ーー ある程度深い関係性じゃないと弱音も吐けないですよね。
清田:ドロっとした部分を見せるのは恥ずかしいけど誰かに甘えたいという気持ちの発露で元カレ・元カノを思い出すのかもしれませんね。
ーー 外出しづらいと浮気や不倫は減るのかなと思うんですが、いかがでしょうか?
清田:万が一コロナに罹ったら行動履歴も言わなくてはいけないですし、リスクは高いですよね。でも、自宅だと仕事しにくい人のためにホテルチェーンが「テレワーク応援プラン」っていうのを作っているんですが、それが2人まで入室できたりするので不倫の温床になってるらしいんですよ(笑)。「今日はホテルに籠もって仕事してくるわ」と家を出て密会するという。
ーー やっている人はやっている、と(笑)。
清田:「男性からリモートセックスを持ちかけられる」という話も聞きますし。
ーー え、リモートセックスですか!
清田:そういうLINEがやたら来るようになった女性もいるようです。録画が簡単にできるので、リベンジポルノに使われてしまうリスクが高いですし、個人的には絶対やめたほうがいいと思ってます。そもそも、画面越しに演技とかしなくちゃけないだろうし、相当没入できる人でないと難しいと思うんですが…(笑)。