墨田川両岸から5,000個のとうろうが流れる幻想的な風景
浅草の夏の風物詩として親しまれてきた 「隅田川とうろう流し」 が、今年も8月16日(土)に開催される。会場は吾妻橋から言問橋にかけての隅田川沿いで、夕暮れから夜にかけて、約5,000個ものとうろうが両岸から流される予定だ。
とうろう流しは、誰もが参加できる開かれた追悼と祈りの行事である。とうろうを購入すれば、家族や友人とともに、実際に自分の手で隅田川にとうろうを流すことができる。今年は例年以上に外国人観光客の参加が見込まれており、混雑緩和のためインターネットによる事前販売が開始された。
式典は午後6時30分より開始され、とうろう流しは6時45分から8時15分まで実施される。当日の受付は午後2時からスタートし、受付場所は隅田公園入口 (水上バス乗場前) のテントとなる。とうろうの数には限りがあるため、事前の申込みを推奨したい。
「隅田川とうろう流し」 の起源は古く、かつては夏の隅田川を代表する風物詩であった。史誌によれば、灯籠の光が満月に照らされながら川面を流れていく様子は美しく、見守る人々の祈りとともに静かに流れていったという。ときに花火や消防庁の演奏なども行われ、海外からの観光客を含む数十万の観衆が集まるほどの盛況ぶりだった。
しかし昭和40年、高潮対策による防潮堤整備を機にその姿を消してしまう。その後、平成17年に親水テラスやスロープの整備が完了したことを契機に、東京を魅力的な都市空間として再生するプロジェクトの一環として、「流灯会」 が復活。浅草と隅田川のふれあいを象徴する行事として再評価されるようになった。
この一夜限りの幻想的な光景は、死者への祈りと平和への願い、そして人と水辺との新たなつながりを提示する。家族や恋人、友人同士で心静かにとうろうを流す体験は、日々の喧騒から離れた時間をもたらしてくれるに違いない。
詳細については、浅草観光連盟のWebサイトにて確認してほしい。


「とうろう」 の事前購入
https://e-asakusa.jp/culture-experience/105386
https://e-asakusa.jp/en/culture-experience/11123
※浅草文化観光センターおよび松屋浅草でも購入可能
主催・問合せ:浅草観光連盟
https://e-asakusa.jp/inquiries
Mail:asakusa-kanren@cb.wakwak.com
TEL:03-3844-1221