これまでの日本酒の概念を覆す 「HINEMOS」 のコンセプト
原宿の神宮前交差点に2024年4月17日に開業した東急プラザ「ハラカド」。原宿の中心地にできたその場所に集まる様々な方に、FMラジオ局 J-WAVEでナビゲーターを務める藤田琢己がインタビューするFINDERSの連載企画「ハラカドノカドデ」。
第4回目となる今回登場するのは日本酒ブランド「NIHEMOS」ハラカド店の店長三村洸平さん。インタビューの様子は、PODCAST 番組でも公開されているので、ぜひ合わせて楽しんでほしい。
-- 自己紹介をお願いします。
はい。三村洸平と申します。日本酒ブランド「HINEMOS」のハラカド店 店長を務めております。「HINEMOS」は酒蔵を神奈川県の小田原に構えていますが、私の出身は新潟県です。全く違うところから来ております。(笑)
-- 小田原はあまり酒どころといったイメージがないのですが、ご出身の新潟の方がむしろ酒どころとしては有名ですよね。
そうですね。もう新潟と言えば日本酒みたいなところはありますよね。小田原には元々酒蔵がなかった場所なんですね。そもそも神奈川県全体でも酒蔵は13軒しかなかったんですけど、2021年に新しく弊社が酒蔵を構えて、神奈川県では14番目の蔵として今、稼働しております。
-- そんな小田原からハラカドに来たのはどんな経緯なんですか。
元々、昨年2023年に東急線の沿線中目黒駅に路面店の1号店を出店して、そこから東急さんとお付き合いが続いていて、ハラカドができる際にお声がけいただいたのがきっかけです。
-- 「日本酒」と聞くと、酒蔵のような古き良き建物であったり、ラベルのデザインなら和をモチーフにして、書体は毛筆で書いたような書体だったり、そんなイメージがあるのですが・・・
はいはい。
-- HINEMOSはむしろ逆ですよね?洗練されたデザインで、「2024年に何かを原宿で買うとしたらこんなパッケージデザインだよね」っていう、デジタルデザインのようなイメージのパッケージであったり、「ここは何屋さんなのかしら」って一瞬ちょっと考えるような店構えであったり、お店づくりのコンセプトも何か狙いがあるんですか?
そうですね。ありがとうございます。まず弊社のお酒というのが「時間」をテーマにしているお酒なんですね。日本酒って実は作り方もすごく多様性があって、味わいにもバリエーションがあります。
例えば、乾杯の時間に飲んでいただきたいようなスパークリングの日本酒であったりとか、時間が進んで夜11時になると、締めの時間にしっぽり飲んでいただきたいような、淡麗辛口のようなお酒があったりといった・・・
この淡麗辛口というのが、うちの杜氏が一番得意としてるお酒なんですけども、他にもちょっと樽に漬け込んだ濃いめのお酒など、食事シーンや、バーシーンに寄り添うような、その時間帯にあった飲み方や楽しみ方が日本酒はできるよねというところから着想を得て作られています。パッケージも時間をモチーフにしていて、数字がロゴでついているんですけども、
時間って、皆さんの共通概念なのでイメージもしてもらいやすいというか。お客さんが店の前を通りかかって、「ここって一体何なんだろう、美味しいお水かな?」 とか言われたりしますが、ここから会話がはじまって・・・お店では全種類試飲ができるのですが、種類が豊富なので 「これなら飲める」 とおしゃっていただくなど、今まで日本酒を飲んだことがなかった方に日本酒に触れるきっかけをつくることができていると、やりがいを感じていますね。
「時間」 を味わう日本酒HINEMOSが原宿にフィットする理由
--日本酒を飲む飲み方やシーンが、実は結構多様化できるんだよ。それに応じた味なども多様に揃えていますよね。アルコール度数も2%とか。
まさにそうですね。朝「5時」という種類ですね。
-- 何となくイメージとしてはワインや日本酒というのはアルコール度数14%とか、そのぐらいのイメージがあるんですけど、2%ってビールの半分以下ですよね。
そうですね。大手のビールメーカーや飲料メーカーさんが作っているチューハイとかと度数的にはほぼ一緒ぐらいですね。朝5時ってお酒は本当に面白くて、うちのラインナップの中でも最後の方に杜氏が開発したお酒なんですが、店頭でよくご紹介するのがジュースやミルクで割ってもらうなどしてお試しいただけます。
あと、贈り物、例えばご年配のおじいちゃんおばあちゃんにお酒をあげたい、一緒に飲みたいけど、あんまり度数が高いので飲ませたくないなとか、そういうときに選んでいただけます。
これは甘酒の製法を取り入れて作っているんですが、試飲していただくと、まさに甘酒のような麹ゆらいのほっこりした甘みもあるんですけどすっきりしているんです。アルコールもきつくないので、どなたでも気楽に飲んでいただけるような、新しいタイプの日本酒です。
--日本酒と言われるその言葉のイメージではなくて、むしろハラカドや原宿という街で飲むお酒のイメージがあります。出会ってみたらたまたま日本酒だった!という感じですよね。ラベルデザインもブルーにレモン色とか、緑に桃色の組み合わせとか、日本酒には絶対にない色の組み合わせですよね。
外国のリキュールかなって思っちゃうような色使いですよね。本当にお客さんに店頭で 「美味しいお水ですか?」 とか 「ワイン、リキュールですか?」 などとよく言われます。
また、「夜10時」 というお酒があるのですが、これは食後のデザートスイーツの時間っていうイメージなんです。ですので、ラベルデザインもこのデザートっぽい色のイメージを使っています。飲んでいただくと、本当にちょっとメロンみたいな濃厚な甘みを感じるお酒なんですね・・・
以下、ポッドキャスト本編に続く
HINEMOSハラカド店の店長、三村さんの語る原宿のスタイルやカルチャーの深いトークは以下のリンクからPODCASTで聴くことができます。 https://arrtsidecast.podcast.sonicbowl.cloud/podcast/harakadonokadode/episode/hinemos/
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HINEMOS東急プラザ原宿「ハラカド」店
渋谷区神宮前6-31-21 東急プラザ原宿「ハラカド」1F 107区画
営業時間:11:00〜21:00(商業施設の営業時間に準じる)
https://hinemos.tokyo/pages/hinemos-harakado
藤田琢己 公式Webサイト
https://takumifujita.net/
ハラカドに誕生したラジオ局 J-WAVEによる本格的な音声収録スタジオ
J-WAVE ARRTSIDE CAST
https://www.j-wave.co.jp/arrtsidecast/