バッファローを支える製造の現場
次に案内されたのが、株式会社 藤田製作所。主にIT機器の製造を行う企業だ。バッファローとの取引は34年にもわたり、自社工場を持たないバッファローの「NAS(ネットワークHDD)」と「外付けHDD/SSD」の製造や、修理、返品受付などの業務を受け持っている。
バッファローとしては、あえてコストのかかる国内に製造場所を持つことで、試作段階の製品の製造をスムーズに行えることや、外付けHDDなど、ベースとなる筐体は同一のものを使用していても、容量違いの製品をその都度需要に合わせて柔軟に供給することができる。バッファローから藤田製作所への発注は日毎で行われており、部品の払出から・製造作業・納品のサイクルをすべて1日で完結させているというから驚きだ。さらに国内の工場で効率よく得たノウハウを海外工場に反映させたりと、2社は密接な関係を築いている。
また藤田製作所では、極小部品である「0201」(0.2mm×0.1mm)と呼ばれる規格の部品を基板に半田付けする技術を確立したという。現在は3倍の「0603」(0.6mm×0.3mm)が主流となっているが、豊田工業大学とあいち産業振興機構との産学連携によって技術を確立。実装技術研究にも力をいれているとのことだ。
今回は工場内の「基板実装工程」と「バッファロー製品組立工程」のフロアを見学させていただいた。貴重な工場内の写真とともにダイジェストでお送りしよう。
基板実装工程フロア
バッファロー製品組立工程フロアの様子
ロボットアームによって筐体の組立が行われている。
ロボットアームと人間をそれぞれ適所に配置。共同作業によって効率化を図っているという。
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