CULTURE | 2022/02/11

K-POPアイドルデビューを目指し、オーディション番組『ガルプラ』に挑戦。少女たちはなぜ韓国を目指すのか【連載】Z世代の挑戦者たち(6)

写真左から、山内若杏名さん、久保玲奈さん、藤本彩花さん、比屋定和さん、桑原彩菜さん
2021年に放送された韓国の女性ア...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

まだまだ夢を諦めない!

―― 残念ながら皆さんは今回でのデビューは叶わなかったわけですが、「最近はこんなことをやっています」「自分は今後こんな風になっていきたいです」というアピールをいただけますでしょうか。

 比屋定:ガルプラのオーディションから帰国して2週間隔離されて身体がなまってしまっていたので、まずNEXTin DANCE のスタジオに来て、週に何回かレッスンを受けて感覚を取り戻しているところです。今も歌って踊れるアーティストになりたいという気持ちは変わっていないので、それに向けてオーディションを探したりして、デビューに向けて頑張っているところです。

藤本:私は帰国後の隔離中から最近までスランプというか病んで、「これから先何をするべきか」とかそもそも何が楽しいのかとか一回本当に分からなくなっちゃって。でも、よくよく自分を見つめ直して考えたて、やっぱりまだ「K-POPアイドルになりたい」という夢は叶えたいし、これからも挑戦していきたいと思って、今もオーディションを受けているところです。

桑原:私は隔離中にSNSアカウントをつくったので、そこでダンス動画とか歌の動画を発信するために撮影しつつ、ダンスと歌の練習を続けている途中です。アーティストになるという夢は変わっていないので、引き続き頑張っています。

山内:私は、人生で生きていてダンスと歌をやっている瞬間が本当に一番楽しくて幸せで、自分らしくいられるなと思うので、自分が一番好きなことのためにこれからも頑張っていきたいです。最近は(比屋定)和と同じくNEXTin DANCE のスタジオにダンスのレッスンを受けに行っています。

あとは、創作力も上げたいし作曲もできるようになりたいとずっと思っていたので、アメリカの音楽大学に留学します。そこでいろんな知識を得て、引き続き夢に向かって頑張っていきたいです(※2022年1月より渡米し現在は音楽大学に留学中)。

久保:私も、もちろんアーティストの夢は今でも持ち続けているんですが、やはり年齢的に芸能界は難しいところもあったりして、いろんなことを視野に入れつつ、夢を追いかけていきたいと今は考えているところです。 

そして、やはり歌とダンスを続けながら、私も以前にEXPG STUDIOで作曲なども教えていただいていたので、一つの趣味として作曲を自分で時間がある時にやってみたいと思って、作詞を書いてみたりとか。 

『Girls Planet』を見てくださっていた方はボーカルとしてのイメージが強いと思うんですけど、実はダンスのほうが長くなっていたので、自分で振りを考えるのも好きなので振り付けを考えてみたりとか、今後も自分らしい歌とかダンスといったものを発信していかれたらいいと思っています。

* * *

「K-POPアイドルグループでのデビューを目指す日本人」は、これまでの「日本のグループでデビューを目指す人」と全く考え方が違う新世代かと言えば、そんなことはないのだと思う。

東方神起や少女時代の日本デビューから10年以上が経過し、また日本のアイドルグループが東南アジアで人気を博することが決して珍しいことではなくなった昨今から思えば「日本発のグループに外国人メンバーが参加すること」に違和感がなくなったのと同様に、「日本人がK-POPグループに参加すること」もまた、珍しくもなんともないと言えるだろう。

ガルプラの視聴者投票はなんと世界172カ国から行われたという。YouTubeやSpotifyなどを通じて多くの人がアメリカ、イギリスといった「ポップス先進国」以外の音楽も気軽に聴くようになった時代に、「どの国発の音楽なのか」に必要以上の意味を見出すのも、もはや野暮な時代なのかもしれない。

とはいえもちろん、日本人が世界で活躍をしているのを見れば誇らしい気持ちになるのも確かだ。彼女たちが世界のどこかで活躍する姿を楽しみに待っていたい。 


過去の連載はこちら

prev