CULTURE | 2023/03/10

緊急地震速報の「イヤな音」、エナドリの「ヘンな色」はなぜこうなった?「世の中を良くする不快のデザイン展」が3月24日から開催

文:FINDERS編集部
「不快」によって生み出される価値を解説
日本デザイン振興会と電通クリエーティブXが主催する...

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文:FINDERS編集部

「不快」によって生み出される価値を解説

日本デザイン振興会と電通クリエーティブXが主催するデザイン展「世の中を良くする不快のデザイン展 〜 A Better World Through Displeasing Design Exhibition 〜」が3月24日〜4月23日まで東京・GOOD DESIGN Marunouchiで開催される。

本展は「使いやすく、分かりやすいこと」「見た目が美しく、洗練されているもの」「誰もが幸せになるもの」のような一般的に求められるデザインではなく、逆に排除されがちな「不快」を効果的に取り入れることで「世の中を良くするデザイン」になっているプロダクトや事例に着目。不快が生み出す新たな価値について、心理効果の側面から紐解き紹介される。

展示される「不快のデザイン」事例については下記の通り。

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【展示事例(一部)】
・不快で危険を伝える「緊急地震速報チャイム音」
・不快と快で学習する「トレーニングパンツ」 
・不快で記憶力を高める「Sans Forgetica」 
・面倒で価値を高める「ホットケーキミックス」
・不快で効果的に見せる「エナジードリンク」

 会場ではさまざまな「不快のデザイン」の事例について、ジオラマを用いて紹介される。千葉大学でデザイン心理学を研究している日比野治雄名誉教授による監修のもと、「不快」を直接的に与え問題解決している取り組みやプロセス、「不快」を起点に価値を生みだしたプロダクトなど、心理効果の視点から「不快」と「デザイン」の関係を解き明かす。また電通クリエーティブXが運営するDentsu Craft Tokyoによるデジタルコンテンツも展示され、「不快のデザイン」を音や視覚で体験できる。

企画を手がけた電通クリエーティブX クリエイティブディレクターの中沢俊氏は、「あらゆる不快を排除した先に、私たちにとって本当に快い社会が待っているのか」という以前から持っていた疑問に対して挑み、「今後の社会やデザインへの新たな発見の糸口になればと思っています」とコメントしている。


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『世の中を良くする不快のデザイン展 〜 A Better World Through Displeasing Design Exhibition 〜』
期間:2023年3月24日(金) 〜4月23日(日)
会場:GOOD DESIGN Marunouchi
料金:無料