在宅勤務制度の有無は、採用活動の可否にも大きく影響する
BIGLOBE Style編集長かつ人事部 採用グループグループリーダーの桑原晴代さん
最後のテーマは「採用に求められる住まいの制度」。30代社会人300人、20代学生300人に「これから就職・転職を考える際、会社選びの条件として在宅勤務やリモートワークができることは重要だと思うか?」と聞いたところ、30代社会人・20代学生ともに重要である・やや重要であるの合計が70%を超えている。働き方の自由度は、もはや既存社員のメリットとしてだけではなく、新卒・中途採用の成否にも大きく関わってくるであろうことがよくわかるデータだ。
これから就職・転職を考える際、会社選びの条件として在宅勤務やリモートワークができることは重要だと思うか?
BIGLOBEで人事も担当する桑原さんは「在宅勤務したい人はすればいいし、出社したい人はすればいい。選択肢があることが重要です。会社側はどちらの制度もちゃんと選択できる雰囲気まで作る必要があると思いますし、求職者からはそうした企業が選ばれると思っています。我々は、コロナ収束後もこの制度を続けられる前提で検討を進めているところです」と語る。同社で今後どのように制度が整備され運用されるのか、期待していきたいところだ。
新型コロナの感染拡大という予期せぬ事態によって、在宅勤務は「ごく一部のイケてる企業だけが導入できる特別なこと」ではなくなった。ワーケーションも今後そうなっていくかもしれない。そのための環境整備も急速に整いつつある。
「今まで問題なく回ってきたやり方だから、それを変えて失敗するリスクを取りたくない」という意見もあるかと思うが、このわずかな期間に、多くの人々が「働き方を選べる自由」の可能性や得られる大きなメリットに気づいてしまった。多くの企業がこの機会をチャンスと捉え、「より良い働き方とはどんなものか」「自由を確保しつつ生産性をアップするにはどうすればいいか」ということを前提に、社員やスタッフの働き方を考える動きが加速することが予想され、今後の社会がどのように変化していくのかを楽しみに見守りたい。