CULTURE | 2020/09/16

DNA採取と偽り、女性の口の中に綿棒を挿入!元巡査部長の内に秘めた欲の行方【連載】阿曽山大噴火のクレイジー裁判傍聴(17)

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阿曽山大噴火
芸人/裁判ウォッチャー
月曜日...

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「性欲を満たすためじゃないんですか?」

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続いて、検察官からの質問。

検察官「1件目と2件目、巡回連絡はしてた?」
N被告人「はい」
検察官「綿棒を使ったのはなぜですか?」
N被告人「近所のスーパーでたまたま見つけて…」
検察官「買い足したことはあるんですか?」

何本入りの商品かはわからなけど、実際は16回以上やったのではと疑っている質問です。

N被告人「1回買って自分でやってみたんですが、これはやっちゃいけないことと思ってですね、あのー、スーパーでまた見掛けたときに、レジの隣に…」
検察官「ん? 買い足したことがあるの?」
N被告人「あ、はい」
検察官「弁護人からの質問で、原因はストレスだと。性欲を満たすためじゃないんですか?」
N被告人「そうではないんです…」

冒頭陳述では、女性の内頬を指で触ると興奮するという話でしたが、検察官は追及せず。弁護人もストレスが解消されたのかを訊かなかったので、“原因はストレス”以上の情報がないので、モヤモヤしますね。

検察官「交番勤務してて相談を受ける立場でしたよね。にも関わらず、不安を与え続けてたわけですよね。どう思います?」
N被告人「自分の欲を優先してしまって、申し訳ないと思います」

やっぱり、やりたいという欲なんでしょう。それがストレスを解消したいという欲なのか、性欲なのか。もっと突っ込んで質問するかと思ったら、時間切れで初公判はこれで閉廷でした。

そして、2週間後の9月10日に第2回公判が行われました。もちろん検察官から質問の続きです。

検察官「イタリア人とは連絡取れてませんよね。弁護人からの接触も拒否していると」
N被告人「はい」
検察官「それくらい怒ってるんです。他の被害者も含めてですけど、接触しませんね」
N被告人「はい。弁償したい気持ちはありますが…」

女性が引っ越していなければ、住所知ってるだろうけど、連絡しないと誓わせて質問終了。

前回で途中になってた“欲”については訊かずです。この後、裁判官も何も訊かずでした。

そして、検察官の論告。常に綿棒を持ち歩いていて、常習的であると指摘です。さらに、バレにくいように、外国人を狙っていたのは悪質として、求刑は懲役1年6月でした。

弁護人としては、犯行自体は数秒間の暴行なので、被害は軽微であると主張。さらに大きく報道され、職も失って社会的制裁を受けているなどを理由に、執行猶予が相当だと弁論していました。

判決は今月末なので興味ある人は傍聴してもらうとして。結局、なぜやったのかが、ハッキリしなかったのが、気持ち悪い印象が残ったかなぁと。N被告人はもう警察官じゃないので、「DNA型を採取します」なんてウソをついて女性の口を開けさせることはできないけど、性的な興奮が根っこにあるとしたら、欲は沸いてきちゃうだろうし。上司から無言の圧力があると、女性の口に綿棒を入れるという思考回路が原因なら、お喋りな上司がいる職場を探せばいいんでしょうかね。

警察官であっても、少しは疑って接しなきゃいけないのかという教訓を得た裁判でした。


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