文:滝水瞳
新型コロナウイルスの感染拡大抑止のため外出自粛が行われ、人と人とのつながりが希薄になりつつある。
そんな中、ロックダウン(都市封鎖)の続くイギリスで、ある少女と配達員のふれあいを映した一コマが話題となり、驚異的な再生回数を記録している。
約2300万再生の反響
英北西部グレーターマンチェスター・アシュトンアンダーラインに住むタルーラちゃん(8歳)は週1、2回のペースで自宅に荷物を届ける配達員ティム・ジョセフさんの訪問をいつも楽しみにしていた。
ある日、ジョセフさんは耳に障害があると気付いたタルーラちゃんは、ジョセフさんに感謝の気持ちを伝えようと「良い一日を」という手話を学んだ。
そして明くる日、庭先の門の前に立ったタルーラちゃんは、配達に来たジョセフさんにその手話をサプライズで披露した。驚きと感動に満ち溢れたジョセフさんは、タルーラちゃんに「おはようございます。良い一日をお過ごしください」という手話を熱心に繰り返して見せた。タルーラちゃんはそれを真似て返答し、ジョセフさんは満面の笑みで応えている。
この様子を撮影した動画をタルーラちゃんの母親エイミー・ロバーツさんは6月19日、自身のTwitterに投稿したところ、約6万件の「いいね」が寄せられ、再生回数は2300万回近くに上っている。
この投稿にはさまざまなコメントが寄せられ、「タルーラちゃん、君はなんて素晴らしい人間だ。君みたいな人がこの世界にはもっと必要だ」「優しさや親しみやすさを持って接することは大変ではないけれど、それが難しい人もいるよね」とタルーラちゃんの行動を称賛する人や「ジョセフさんは素敵な人ですね!このコロナ禍で間違いなく多忙を極めていることでしょう」などジョセフさんを気遣う人もいた。
『BBC』のインタビューで「SNSの反響の大きさに衝撃を受けた」と答えたジョセフさんは、タルーラちゃんのサプライズのおかげで「素晴らしい一日になった」と伝えた。手話について「今後より多くの人が学んで、みんながつながれたら」とも語っている。