LIFE STYLE | 2021/08/12

きっかけは金欠の女性社員。従業員の最低年収を770万円に上げ、会社の収益を3倍にしたCEOの決断

文:岩見旦

2015年、米国シアトルで決済代行会社Gravity Paymentsを経営するダン・プライス氏は、従...

SHARE

  • twitter
  • facebook
  • はてな
  • line

大企業のCEOの給与は従業員平均の271倍

従業員の最低年収を大幅アップさせる一方、ダン氏は自身の年収をおよそ1億円も削った。この決断により、ダン氏は大きな反響を得た。しかし、「他のCEOと比較した時、“良い”と思われるのは、その基準があまりにも低いからです」とダン氏。実際、米国経済政策研究所によると、2016年時点でアメリカの大企業のCEOは、従業員平均の271倍もの給与を得ているという。

ダン氏は「あなたの従業員に耳を傾け、彼らを信頼し、報酬を与えてください。会社の成功に貢献しているのは従業員です。CEOではありません」とメッセージを送った。

従業員は収入が上がれば、会社に貢献しようという気持ちが芽生え、能力をフルに発揮することができるようになるというのは、一つの理想形だろう。従業員とCEO、双方にとってメリットのある働き方とは何か、今一度考えてみる必要がありそうだ。


prev