EVENT | 2021/07/27

組織に頼らず生きていくためのSNS戦略【連載】森若幸次郎のイノベーションのレシピ(2)

多様な働き方が認められはじめ、SNS等を駆使して発信力を高めることができれば、個人でも自分の価値を高め、人の役に立つこと...

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好きで働く野生児ほど強いものはない

ーー 仕事の基礎を作られたリクルート時代について教えて下さい。

一条:リクルート時代は、ベンチャー企業から大企業までさまざまな法人様の新卒採用のサポートをさせていただきました。採用ブランディングのプロデューサーのような仕事ですね。コンセプトの立案から採用HP、会社案内などの制作物の企画、クリエイティブブレーンへの発注、進行管理など…なんでも屋さんですね。

ーー クライアントさんをご支援する際に心がけていたことはありますか?

一条:私自身、楽しくないことはやりたくない人なので、まず楽しくなる努力として、クライアントを「好きになること」からはじめていました。私と仕事をする時間がお相手にとっても楽しいものであるように、という意識もしていたと思います。

あるクライアントさまから「一条さんと仕事をして、仕事は楽しんでいいんだ、と気づけた」という言葉をいただき、とてもうれしかったことを今でもよく覚えています。そのクライアントさまからは、その年に社長賞受賞という、さらにうれしいご報告もいただけました。

私自身もリクルートに入社して仕事の楽しさに目覚めました。日曜日の夜は休みが終わることがうれしくてウキウキしている状態で、そのおかげか入社後のアシスタント期間が終わり、制作マンというポジションになってからは、毎月なにかしらの賞を受賞していました。好きで働く野生児ほど強いものはないようです。

ーー なぜ、新人の頃から成果が出せたのでしょうか?

一条:徹底的に調べ上げることが1つの要因かもしれません。入社前は、コメディー女優を目指して劇団員をやっていたりして仕事のスキルや知識は何もない状態からのスタートだったので、わからないことがあるととにかく徹底的に調べていました。

まず、クライアントさんに取材に行く前に、インターネット上に載っている情報を具体的なイメージが湧くようになるまで調べあげていました。また、十分なイメージが湧かない場合は、密着取材を行いました。例えばドライバー求人の場合は実際に働いている運転手さんの助手席に1日乗せてもらうなどして、何を考え、どのように働いているのかを理解し、採用支援をする上で一番コアとなる差別化ポイントを見つけていました。

そして、人事部の方から伺った昨年度の課題感や本年度の採用コンセプトと掛け合わせ、企画書をまとめ、採用活動につなげていきました。クライアントさんに質問をさせていただいて、あらかじめ想定していた答えと違う内容が返ってきた時に、おもしろさを感じましたね。

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