LIFE STYLE | 2021/05/24

「まずは自分が幸せになろう」日本・ベルギー・オランダの3カ国から考える働き方と幸福論

仕事最優先で生きてきた日本人が、コロナ禍を機に変化している。少しペースダウンしたとしても、自分や家族の幸福を大切にしたい...

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まずは自分の幸せを考える

世界遺産にも登録されているブリュッセルのグランプラス。2年に一度開催されるフラワーカーペット

―― 日本を離れてしばらく経った今の状況で、日本人というものをどう捉えていますか?

西田:私はベルギー10年目で、毎年1、2回は日本に帰るのですが、帰国時に東京の地下鉄に乗ると、ギスギスした雰囲気が気になります。日本人は期限を守るし、仕事の内容も完璧です。だからこそ、ちょっとした問題があった時、ストレスが噴き出すんじゃないかと思います。たとえば誰かがコロナになった時、自分に直接の被害はないのに責めてしまったりする。それが日本を生きていくのが大変な国にしているように思います。

吉田:僕が今一緒に仕事しているゲイのイタリア人は、こちらまで幸せになるようなオーラを常に発しています。ゲイであることは隠していないし、周りももちろん受け止めている。その人はこう言っていました。「まずは自分が幸せになることを大事にしましょう」と。自分が幸せでなければ、周りの人の幸せは考えられないから。

西田:ヨーロッパの人たちは、元々のメンタリティとして「自分は自分、他人は他人」というところがあるとも思います。お隣さんが何をしていようが、自分に害が及ばない限りは気にしない。それはすごく楽ですよね。

―― 最後に、読者へのメッセージをお願いします。

西田:ベルギーでは日本のようにスムーズにものごとが進まなかったり、不便なことも多いですが、自分らしい幸せを追及できる生活を送れる場所だと思います。首都ブリュッセルは国際色豊かで、外国人にも優しいですし、2時間もあればヨーロッパの主要都市のほとんどに行ける便利な場所です。大国に囲まれて忘れられがちな国ですが、コロナが落ち着いたら、ぜひベルギーの魅力を体感しに来てください。

吉田:コロナが終息したら、ぜひ声をかけてください。オランダやベルギーで交流しましょう。こちらでは生きるのがとっても楽ですよ。


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