文:山田山太
ブラック・ライブズ・マター運動(BLM)を通して世界中から注目を浴びることとなった黒人に対する人種差別問題。一般市民だけでなく、数多くの著名人も声を上げ、運動をリードしてきた。
以前からこうした社会問題に熱心に取り組んできた俳優のウィル・スミスが、政治系ポッドキャスト番組『Pod Save America』へ出演した際の発言が多くの注目を集めている。
「今まで5、6回、面と向かってNワードを言われた」
ウィル・スミスは、自身がホストをつとめるNetflixのドキュメンタリーシリーズ『自由の国アメリカ:闘いと変革の150年』のプロモーションのため、3月2日配信の同ポッドキャストへ出演。このドキュメンタリー作品は米国憲法修正第14条の歴史を紐解きながら、黒人や女性に対する差別、同性婚などの問題について語っていくものだ。
ウィル・スミスは番組の中で、自身の人種差別経験について尋ねられた際、「今まで、5回か6回、面と向かってNワード(黒人に対する差別用語)を言われたことがありました。でも、幸運なことに頭が良い人からそういったことを言われたことありません」と語った。
そして、「人種差別者や人種差別は馬鹿だという印象を持って育ちました。彼らの目から知性を感じたことはありません」と続けた。
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