東大卒と占い師のギャップが人の目を引く
米田:ムンロ王子は必ず「東大法学部卒」っていう肩書きがつくじゃないですか。それに関してはどう思われますか?
ムンロ王子:今こんな活動をしていると、親が「お前何やってるんだ。東大まで入れて」「勉強ばっかさせて間違ってたかな」みたいな反応するんですね。でも私が今やってる占いは東大を出てるから、そのギャップに注目してくれるんだよって。今となっては、そこの必然というか、なるべくしてこうなったんだなと思います。
米田:それはどういうことですか?
ムンロ王子:私は開成高校に落ちて海城に行って、ライバルが筑波大付属高校に行っちゃったんです。私がその人たちに勝つには、東大法学部入るしかないみたいな。そしたらすべてリセットされる、今までやったことは正当化されると思ってたの。コンプレックスが全部解消されると思ったんです。
米田:ライバルに勝つためだったんですね。
ムンロ王子:そうね。でもそれだけだとモチベーションが上がらないので、そこで政治家を目指すって自分に言い聞かせたの。それもお金儲けというよりは純粋に良い国をつくりたいと思ってね。じゃあ政治家になるためには官僚。官僚になるには東大法学部と逆引きをして無理やり自分のモチベーションを上げたんです。結果一浪して東大法学部に合格したんだけど、いざ大学に入ってみると周りの頭の良さが半端ないんですよ。要は偏差値100とか、全国模試のトップの人とかが平気でいるわけ。
米田:いわゆるギフテッドみたいな人ですよね。
ムンロ王子:そうそう。ご両親も兄弟も祖父も東大みたいた東大一家。イメージとしては羽生結弦選手みたいな人がスケートリンクにいるような感じ。絶対勝てないし、この人たちと机を並べても面白くないし、私の来る場所じゃなかったと思って。そこで私の中で「東大法学部」って肩書きにまったく興味なくなっちゃって。2年生ぐらいの時に方向転換して、しょうがないから悪徳弁護士になって、金儲けでもして私腹を肥やそうみたいに思って(笑)。それで司法試験を受け始めたんです。
米田:それで受かったんですか?
ムンロ王子:いやいやいや、受かってたらここにいませんよ。やっぱり私利私欲じゃモチベーションが低いわけですよ。司法試験はあと2、3年やれば受かりそうなところまでは来たんだけど、大学辞めてまでやるもんじゃないなと思って。それで就職活動をして一般企業に入りました。
米田:その後IT会社を起業して、タロット占いを始められたんですね。
ムンロ王子:当時ITバブルで、ちょうどホリエモンと同じぐらいの時に会社を作ったんですよね。そしてタロットカードのプログラムをつくっている内に占いにハマって、それが仕事になって、今は会社でタロットについての教材も作っています。