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元編集者が東京→唐津に帰郷。ゲストハウス「少女まんが館」を始めた理由【連載】コロナ禍の移住・脱東京(2)
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  • 2021.03.23
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元編集者が東京→唐津に帰郷。ゲストハウス「少女まんが館」を始めた理由【連載】コロナ禍の移住・脱東京(2)

コロナ禍でもクラウドファンディングと地元の支援があった

ーー ゲストハウスをやろうとすると、まず物件見つけなきゃいけないじゃないですか。どう探されたんですか?

池田:一番最初は全国の自治体それぞれがやっている「空き家バンク」で見つけようかなと思って、市役所の人に会ったりしてたんですよ。でも「空き家バンクだと登録数とかいろいろ限られているから、なかなか見つけるの難しいですよ」って話になって。

そうしたらある時、兄の友人で唐津焼の作家さんのギャラリーに遊びに行って「物件探してるんだよね」って話したら「仲間内に不動産の仕事してる人がいるから、紹介するよ」って言われて、それが今の物件のオーナーだったんですよ。

ここは元々お米屋さんが精米所と事務所で使っていた物件で、一部の設備はそのまま使わせてもらっています。大きいところは地元の会社さんにお願いして、後は少しずつ自分たちでDIYで棚やベッドを作ったりとか。ベッドのプレートは唐津焼のプレートでオーナーを紹介してくれた窯元の人が焼いてくれました。朝ごはんの器なんかも大体唐津焼を使うようにしたりしています。

ここは場所も唐津駅から徒歩10分ぐらいだし近くに唐津神社もあって、すごく利便性が良いんです。それでここに決めました。

ーー 開業にあたって、フリーの編集者時代からコツコツをお金を貯められていたんですか?

池田:先立つものがないと、と「この金額が貯まったら帰ろう」という額を決めていました。目標額が貯まったのが2016年の秋。リフォームにかかったのが1000円万円近くなんですけれど、市からの補助金100万円、親からの支援と、残りをどうにか用意して借金なしでなんとかスタートできました。

ーー ただ去年から新型コロナウイルスが流行して、宿泊・観光業は打撃を受けていますよね。池田さんはいつぐらいから危機感を抱かれていました?

池田:うちがまずいなと思ったのは去年(2020年)の3月頭ぐらいですね。でもありがたいことに常連さんや唐津の人が来てくださっているんです。みんなでZoom飲み会をやったりしています。

ーー せっかく常連さんなどもできて、これからという時にコロナが来たっていうのはなかなかの試練ですよね。

池田:そうなんですよね。でも緊急事態宣言が出てすぐにクラウドファンディングのページを立ち上げたら目標額50万円を1日目で達成して、3日で100万円に行って、最終的に150万円ぐらい支援をいただけたんです。そのおかげもあってそこまで悲壮感はないんです。

ーー それはすごいですね。このゲストハウスの熱いファンや漫画ファンの支援が多いんですか?

池田:それが、ゲストハウスに来たことがない方も支援してくださってるんです。もちろん泊まってくれた方が多いし友達も応援してくれたんですけど、総額の5分の1ぐらいは存じ上げない方たちで「SNSで見て気になって」「今年の春はそちらに泊まろうと思ってたんですよ」「同じ県内で頑張ってるから」とお声をいただいて。クラウドファンディングをきっかけにまた新しい繋がりができて、嬉しかったです。

次ページ:このゲストハウスがあったからこそ、出会えた人がいる

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