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2021年コロナ禍が深刻化しても、まだまだ芸能人の独立は続く理由【連載】テレビの窓から(3)
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  • 2021.01.07
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2021年コロナ禍が深刻化しても、まだまだ芸能人の独立は続く理由【連載】テレビの窓から(3)

昨年12月28日、オリエンタルラジオの中田敦彦と藤森慎吾が吉本興業の退社と独立を発表し、いまだにその関連ニュースが報じられている。主戦場をYouTubeに移した中田はともかく、テレビ番組の出演が多く、俳優業にも力を入れはじめたばかりの藤森が独立という道を選んだことが、今なお驚きをもって受け止められているのだろう。

振り返れば、昨年は前例のない独立ラッシュだった。オスカープロモーションの米倉涼子、長谷川潤、剛力彩芽、岡田結実など、ジャニーズ事務所の中居正広、山下智久、手越祐也など、その他でも柴咲コウ、栗山千明、ローラ、最近でも前田敦子など、これまでなら考えられなかった知名度の高い顔ぶれがそろう。

これほどのラッシュである以上、理由がひとつであるはずがなく、いくつかの理由が考えられる。

木村隆志

コラムニスト、コンサルタント、テレビ解説者

「忖度なし」のスタンスで各媒体に毎月30本前後のコラムを寄稿するほか、テレビ・ウェブ・雑誌などにメディア出演し、制作現場への情報提供もしている。人間関係コンサルタントや著名人専門のインタビュアーとしても活動中。著書に『トップ・インタビュアーの「聴き技」84』『話しかけなくていい!会話術』など。

「干される」恐れがほぼなくなった

真っ先に挙げておかなければいけないのは、独立で被るデメリットが減ったことだろう。芸能人たちの「独立したい」という思いは今にはじまったことではなく昭和のころから存在していたが、「干される」という恐れがあったのは間違いない。かつては、大手芸能事務所がテレビ局、広告代理店、その他メディアに、「所属タレントとの共演NG」「ネガティブな話をリーク」することで独立した芸能人の出演機会が失われるというケースが相次いでいた。

もちろん芸能事務所側にも、「さんざん先行投資をしてようやく稼げるようになったスターにやめられたら経営が危うくなる」などの理由があり、一概に悪いとは言えない。ただ、「報酬や待遇に不満がある」「もっとやりたい仕事がある」という芸能人たちにとっては、我慢を強いられていたのも確かだ。

ゆえに独立が続いているのは、「干される恐れがほぼなくなった」からにほかならない。これには流れがあるのだが、事が動きはじめたのは、一昨年7月。公正取引委員会がジャニーズ事務所に「元SMAPの稲垣吾郎、草なぎ剛、香取慎吾を起用しないよう民放各局に圧力をかけたのではないか」と注意したことがきっかけとなった。

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