LIFE STYLE | 2026/09/09

カニは増やせない、だから時間を増やした。天橋立に生まれた、サウナと活ガニの一泊

京都・天橋立/宮津の16施設で冬季限定「カニマルシェプラン」、11施設に貸切サウナが登場

FINDERS編集部

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サウナと活ガニを同じ一泊で楽しめる仕組みが、天橋立の11施設に生まれた

サウナで火照った体を外の風で冷まし、そのまま同じ棟の食卓でカニを頬張る。マリントピアリゾートが今季から用意するのは、この一続きの体験を一泊のなかで完結させる新しい過ごし方だ。

一棟貸切ヴィラとオーベルジュを運営するマリントピアリゾートは、冬季限定「カニマルシェプラン」の予約受付を開始した。宿泊期間は2026年11月8日(日)から2027年3月20日(土)まで。対象は16施設で、活ガニを客室で味わうプランを13施設に、料理人が一杯を仕立てるブランド蟹フルコースを3施設に用意している。

このうち11施設には、客室または棟専用のプライベートサウナが今季新たに加わった。大浴場に併設された共用のサウナではなく、貸切制か客室併設のみで、日帰り利用も受け付けていない。冷ます先は施設ごとに異なり、露天風呂が3種類ある施設もあれば、そのままプールに入れる施設、客室の温泉に戻れる施設もある。予約は「カニマルシェ」公式サイトから、希望する施設を選んで行う。

間人・津居山ほか5漁港から届く、タグ付きのブランド活ガニ

5漁港の活ガニをタグの色とQRコードで追跡できる、食べ方は6通り

カニは間人・津居山・柴山・香住・浜坂の5漁港から活きたまま直送される。時化で特定の産地が入荷しない日でも他の産地から用意する仕組みのため、供給が途切れることはない。食べ方はカニ刺身、焼きガニ、茹でガニ、カニすき、カニ鍋、カニ味噌雑炊の6通りで、杯数に応じて刺身から始めて鍋へ移り、締めに雑炊まで、その日の気分で組み合わせを変えられる。調理代はカニの本体価格に含まれている。

日本海のブランドズワイガニには、水揚げした漁港ごとに色の違うタグが付けられている。間人ガニは緑、津居山ガニは青、柴山ガニはピンクだ。京丹後市によると、漁船ごとの通し番号とQRコードが入った白色のプレートが全てのズワイガニに取り付けられており、同市はこれを漁獲履歴の可視化として全国で初めて導入されたものと説明している(注2)。客室でスマートフォンをかざせば、その一杯が今朝どの船で揚がったものかを、食べる前に確かめられる。

食事の場は大広間ではなく、貸し切った棟の客室である。子どもの食べる速さに合わせることも、同行者だけで食事のペースを決めることもできる。宿泊プランは大人2名1泊の目安で、1人1杯プランが69,300円〜(大人1名34,650円)、1人2杯プランが80,300円〜(同40,150円)。宿泊料金とカニ代を分けて申し受ける「カニ食べ尽くしプラン」もあり、1部屋あたり3〜20杯の範囲で杯数を調整できるため、よく食べる人と少なめの人が混在するグループにも配分しやすい。

天橋立離宮 星音、オーベルジュヴィラSOSO、オーベルジュヴィラ久遠の3施設では、料理人が0.9kg級の活ガニを1人1杯仕立てる冬季限定のフルコースも用意する。カニマルシェの(中)1杯が0.3kg前後であることを踏まえると、その約3倍にあたる一杯を数品に仕立てる構成である。

活ガニだからこその、カニ刺身
兵庫県・津居山港のズワイガニには青いタグが付く

供給が増やせないカニだから、一泊の中身を増やすという発想

間人漁港のカニ漁を担うのは日帰り操業の小型底曳網漁船5隻で、その日の海の状態がそのまま水揚げ量に表れる。京都府によると、ズワイガニの漁期は雄ガニで11月上旬から3月20日まで、雌ガニは12月31日までと定められている(注3)。今季は2026年11月6日(金)に解禁される。

そこでマリントピアリゾートが目を向けたのが、カニの量ではなく、一泊のなかで過ごせる時間の中身である。11施設に設けたプライベートサウナは、その発想から生まれた設備だ。夕方に温まって外の風で冷まし、カニの席に着く。食後にもう一度温まってから眠るという過ごし方も選べる。

京都府の調査では、令和7年の「海の京都」エリアの観光入込客数は前年比114%、観光消費額は前年比157%だったという(注4)。訪れる人の数以上に、使われる金額の伸び方が大きい。カニだけを目的に丹後を訪れていた滞在から、時間そのものの価値を高める滞在への転換が進んでいることがうかがえる。

日中は、天橋立の松並木や伊根の舟屋群を巡る時間にあてられる。冬は観光客が少なく、松並木を歩いて渡ることもできるほか、雪化粧をまとった舟屋群を遊覧船から眺めることもできる。昼に丹後を巡り、夕方に宿へ戻ってサウナで温まり、夜はカニの席に着く。そうした一泊の組み立て方ができるのが、この冬の丹後である。

サウナ目的で宿を選びたい人はもちろん、貸切の棟で気兼ねなく過ごしたい大人数のグループ、愛犬と旅をしたい人、生ものが苦手な子どもがいる家族連れにも対応できる幅を持たせている。カニの杯数や食べ方を自分たちのペースで選べる一泊を探している人にとって、今季の丹後は候補に加えてみたい選択肢である。

オーベルジュヴィラSOSO(サウナあり) 
黒いキューブ型サウナと2種の天然温泉完備のオーベルジュ
オーベルジュヴィラ久遠(サウナあり)          
2種のサウナと2種の天然温泉を完備のオーベルジュヴィラ
伊根の舟屋。雪化粧がかかると幻想的な雰囲気となる

カニマルシェプラン(運営ブランド:マリントピアリゾート)
対象施設:京都府天橋立・宮津エリア16施設(カニマルシェ13施設/ブランド蟹フルコース3施設)

宿泊期間:2026年11月8日(日)〜2027年3月20日(土)

プライベートサウナ設置施設:11施設(客室併設または貸切制)

料金(大人2名1泊の目安):1人1杯プラン69,300円〜(大人1名34,650円)/1人2杯プラン80,300円〜(同40,150円)/カニ食べ尽くしプラン22,000円〜+カニ代(1部屋3〜20杯)

運営会社:株式会社にしがき(京都府京丹後市)

予約方法:「カニマルシェ」公式サイトから施設を選択


公式サイト
https://www.kani-house.com/