古き良き一人呑み文化を未来へ
飲食店総合支援を行う株式会社フードコネクションが事務局を運営する 「全日本一人呑み協会」 の加盟店舗数が5,000店を突破した。同協会は単なる店舗紹介の枠を超え、「一人呑み」 という文化そのものを守り、広げる活動を続けてきた。
コロナ禍を経て、リモートワークの定着や生活様式の変化により、外食のあり方は大きく変わった。その中で 「一人でも安心して呑める店」 という選択肢は、飲食店にとっても、利用者にとっても、あらためて重要な意味を持つようになっている。全日本一人呑み協会が掲げるのは、適度なお酒と居場所の提供を通じて、孤独や孤立を生まない社会をつくるという考え方である。家庭でも職場でもない第三の場所としての飲食店を支えることが、結果として日本社会の精神的な健やかさにつながるという視点だ。
加盟店には 「一人呑み歓迎」 を示すステッカーや店内ツールが提供され、初めて訪れる客でも心理的なハードルを感じにくい環境が整えられている。さらに、公式アプリ 「そろよい」 とWebサイトを通じて、同じ価値観を持つ利用者と店舗がゆるやかにつながる仕組みが構築されてきた。現在、アプリ会員数は10万人を超え、一人呑みという行動が特別なものではなく、日常の選択肢として定着しつつあることがうかがえる。
今回の5,000店舗突破を機に、協会は新たに協業パートナー企業の募集も開始した。加盟店舗と酒好きユーザーという二つの基盤を活かし、飲食店向けの新サービス開発や、アプリを起点としたプロモーション、共同イベントなど、可能性は広がっている。具体的な企画が固まっていなくても、飲食店の未来や個人の居場所づくりについて共に考える姿勢があれば歓迎するという。
一人呑みという静かな行為の積み重ねが、結果として飲食店の活性化や社会課題の解決につながる。その実例を示し続けてきた全日本一人呑み協会の動きは、今後さらに注目を集めそうである。
全日本一人呑み協会 公式サイト
https://www.hitorinomi.jp/
運営事務局 (株式会社フードコネクション)
https://www.foodconnection.jp/