SOXAI RINGの客観データが示した「寝つき」改善、その効果は旅から約1カ月続いた
「よく眠れた」という体感だけで終わらせず、旅先で整えた眠りが日常に戻ってからも続くとしたら、旅の価値は大きく変わってくる。株式会社SOXAIは、株式会社NTT DXパートナー、株式会社ブレインスリープ、株式会社MAEと連携し、富山県立山町の複合施設「ヘルジアンウッド」で実施された、良質な睡眠を目的とする新しい旅のスタイル「スリープツーリズム」の効果検証に参画した。指輪型ウェアラブル「SOXAI RING」による客観データが示したのは、滞在後も寝つきの改善が約1か月続いたという結果である。
睡眠に課題を持つ20〜50代の男性10名を対象に、滞在前14日間・滞在中3日間・滞在後30日間、合計約7週間にわたって同一被験者を追跡する比較試験が行われた。SOXAIは検証用デバイスとしてSOXAI RINGとデータ分析基盤を提供し、検証データの分析サポートも担っている。装着の負担が少ない指輪型であることから、被験者に計測を意識させることなく、夜間の睡眠だけでなく日中の心拍や活動量まで連続的に取得できる点が、検証デバイスとして選ばれた理由である。
結果として、滞在中は中途覚醒時間や睡眠効率が有意に改善し、滞在後も寝つきの速さを示す入眠潜時が平均16.2分から12.5分へ短縮した状態が約1か月持続することが確認された。主観アンケートでも「睡眠の質」の評価が10点満点で5.6点から6.2点へ高まり、旅先で得た変化が日常生活のなかでも続いたことがうかがえる。
ウェルネスツーリズムの拡大と、旅先ならではの「眠りにくさ」という壁
厚生労働省の「健康づくりのための睡眠ガイド2023」によると、睡眠で十分な休養が取れていない人の割合は増加傾向にあり、睡眠不足は現代社会における健康課題のひとつとなっている。一方、世界的にはウェルネスを目的とした旅行の市場が拡大しており、旅の価値は「見る・消費する」ことから「整える・回復する」ことへと移りつつある。
こうした流れのなかで、自然環境や体験プログラムを通じて睡眠を学び、体験し、改善する「スリープツーリズム」への関心が世界的に高まっている。温泉や養生、四季折々の食といった「眠りを整える文化」を持つ日本は、この領域において独自の強みを備えているといえる。
一方で、慣れない環境では初日の睡眠の質が下がりやすい「ファーストナイト効果」が知られており、旅先で確かな睡眠改善効果を得るには、寝室環境だけでなく、朝から日中、就寝前までを見据えた一日を通じたプログラム設計と、科学的根拠に基づく検証が欠かせない。今回の実証実験は、こうした課題意識から企画された。
実証実験では、NTT DXパートナーが企画立案とプログラム監修、被験者募集・運営管理を担い、MAEが運営するヘルジアンウッドが「フレンチ薬膳」やハーブを生かした滞在コンテンツを提供した。ブレインスリープは倫理審査(IRB)申請や検証データの分析・エビデンス監修を担当し、SOXAIはSOXAI RINGとデータ分析基盤の提供、検証データの分析サポートを通じて、4社の取り組みを支える客観的な効果測定の基盤を担っている。
SOXAIは今後も、日常生活のなかで継続的に取得できるバイタルデータと、その解析・可視化基盤の提供を通じて、睡眠改善に取り組む事業者や研究機関の効果検証をサポートしていくとしている。宿泊施設や自治体による滞在プログラム、企業の健康経営施策、寝具や食品など、睡眠改善を目的とした取り組みは広がりを見せる一方で、その効果を客観的に示す手段はまだ十分に整っていないという課題も指摘されている。
出張や研修に眠りを整える時間を組み込むという発想は、働き方や休み方を見直したいビジネスパーソンにとって、次の休暇を考える手がかりになりそうだ。
スリープツーリズム実証実験
実施主体:(株)SOXAI、(株)NTT DXパートナー、(株)ブレインスリープ、(株)MAE
実施施設:ヘルジアンウッド(富山県中新川郡立山町)
目的:「スリープツーリズム」による睡眠改善効果の検証
被験者:睡眠に課題を持つ20〜50代の男性10名
検証期間:滞在前14日間・滞在中3日間・滞在後30日間(計約7週間の連続計測)
測定項目:客観指標(SOXAI RINGによる睡眠・心拍・活動量)、主観指標(毎朝・週次アンケート)
公式サイト
https://soxai.co.jp/pages/btob-lp3