「都民のスマホの中に行政がある」未来を目指して
東京都の行政デジタル化を推進するGovTech東京が、初の主催イベントとなる 「ガブテックカンファレンス」 を2025年5月19日(月)に開催した。今回、そのアーカイブ動画が公開され、行政DXの現在地と未来をめぐる貴重な議論の模様が誰でも視聴できるようになった。
イベントの冒頭では、GovTech東京理事長であり東京都副知事の宮坂学氏が登壇。行政とテクノロジーの融合によって何が変わったのか、この5年間の行政DXの軌跡を振り返りながら、GovTech東京が開発・運用を手がける 「東京アプリ」 の構想を紹介した。このアプリは 「都民のスマホの中に行政がある」 世界を実現する中核として位置づけられており、今後の行政サービスの基盤になることが期待されている。
後半のトークセッションには、元Googleやマイクロソフトでプロダクト開発を主導し、技術組織のマネジメントでも知られる及川卓也氏がゲストとして登壇。及川氏はイベント当日付でGovTech東京のエグゼクティブアドバイザーにも就任しており、その見識が注目を集めた。
セッションでは、行政の現場でプロダクトマネジメントの考え方をどう応用していくか、また、行政サービスの質を持続的に高めていくためには、外注に頼るだけでなく、内製による継続的な改善が不可欠であるという議論が展開された。民間のテック業界で積み上げられてきた知見が、行政組織にどう転用できるのか。そのヒントが詰まった内容となっている。
GovTech東京は、2023年に東京都庁の外側に設立された新組織で、都内全域を対象としたDXを推進するためのプラットフォームとして活動している。「ガブテックカンファレンス」 はその取り組みの一環であり、今後も行政現場におけるテクノロジー活用の知見を共有する場として継続的に開催される予定だ。
GovTech東京
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