CULTURE | 2026/02/10

恵比寿の地下が展示空間に変わる―マンボウ・キーが切り取る多声的な都市の肖像

昭和の飲食街を舞台に展開される、
恵比寿映像祭2026地域連携のサイトスペシフィック展示

FINDERS編集部

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台湾の多様性を象徴する気鋭フォトグラファー・アーティスト 「マンボウ・キー」 による特別展示

恵比寿の街に残る独特な地下空間 「恵比寿 地下 味の飲食街」 を舞台に、台湾の多様性を象徴するフォトグラファー・アーティスト、Manbo Key (マンボウ・キー) による特別展示 「Under A Void|空隙之下」 が開催されている。会期は2026年2月6日(金)から2月23日(月・祝)まで。居酒屋やスナックが連なる地下通路全体を 「都市の展示空間」 に見立てた、極めてユニークなサイトスペシフィック展示だ。

本展示は、国際映像フェスティバル 恵比寿映像祭2026 「あなたの音に|日花聲音|Polyphonic Voices Bathed in Sunlight」 の地域連携プログラムとして実施される。地下という匿名性と多声性を内包した空間性は、映像祭の総合テーマである 「多様な声音が響き合う」 というコンセプトと強く共鳴している。

マンボウ・キーは本展において、2019年以降に制作してきた作品群の中から、台湾のクィア・コミュニティにおける相互扶助や連帯の関係性に焦点を当てた作品を紹介する。ドラァグクイーンのパフォーマンス・アーティストたちの姿を捉えた写真には、国際的な舞台で注目を集める Nymphia や、台湾短編映画でドラァグ・カルチャーを描いた作品の主人公 Marian も登場する。

昭和の大衆酒場の面影を残す 「恵比寿 地下 味の飲食街」 は、日常と非日常が交錯するナイト・エンターテインメント空間。台湾のクィア・カルチャーやアンダーグラウンド文化を起点に制作を続けてきたマンボウ・キーの作品が、この場所に紹介されることで、作品と空間、そして鑑賞者の感覚が重なり合う特異な体験が生まれる。

展示タイトル 「Under A Void|空隙之下」 は、2021年に台新芸術賞に選出された自身の作品《Avoid A Void》に由来する。地下文化や、失われつつある美しいものへの眼差し、そして特定の歴史的瞬間に凍結されたかのような記憶。その中に宿る内面的な自由の感覚が、本展示全体を貫くテーマである。昼のアイデンティティを一度手放し、地下へと降りる鑑賞体験は、 「誰でもなくなる」 という感覚を通じて、都市に潜む多様な声と記憶を静かに浮かび上がらせる。


Under A Void|空隙之下
会期:2026年2月6日(金)~2月23日(月・祝)  24時間営業 (休日なし)
会場:恵比寿 地下 味の飲食街 (東京都渋谷区恵比寿南 2-3-3 第一恵比寿マンション B1F)
料金:無料
主催:エイベックス・クリエイター・エージェンシー株式会社
協賛:株式会社アートブレーンカンパニー
会場構成:山際悠輔

Manbo Key Instagram
https://www.instagram.com/manbo_key/