Teenage Engineeringより
文:FINDERS編集部
2種類の巻き戻し・先送りボタンに自動文字起こし機能まで
オーディオガジェット界において、圧倒的な完成度と美学を誇る特徴的なプロダクトデザインで異彩を放ち続けるスウェーデン・ストックホルムのTeenage Enigneering社より新作が発表された。
その名も「TP–7」、まさかのICレコーダーの登場である。
まず、録音、再生、停止ボタンが非常にわかりやすい位置にあるのは嬉しい。側面に搭載された「メモボタン」を使えば、電源を入れていない状態からすぐに録音をスタートできる。
中心にはモーター駆動のテープリールを搭載。指で直接操作することで、巻き戻しや早送り、一時停止、メニュー操作などを直感的に行える。また音源の再生や録音にあわせて回転するため、インタビュー中にオフレコ情報を聞く際は、テープリールを指でそっと押さえればその間録音はストップされる。インタビュイーへの配慮も万全だ。
ボディ向かって左側面に搭載された「ロッカー」と呼ばれる操作バーは、巻き戻し、早送りが可能。数秒だけ戻したい(送りたい)、といった場合はテープリールを、一気に飛ばしたいならロッカーを使用する、という使い分けだろうか。
出力は6.5mmメインアウトに加え、スピーカーも内蔵している。入力には内蔵マイクの他、出力にも使える3.5mmオーディオが3口用意されている。その他、小型ディスプレイ、レベルメーターも搭載だ。
サイズは96 mm x 68 mm x 16 mm。重さは170gと持ち運びやすい。内蔵ストレージは128GB。
インタビュアーの悩みの種である「文字起こし」にもばっちり対応。スマートフォンとUSBケーブル、またはBluetoothで接続し、専用のアプリを使用することで、「TP–7」内の録音データを自動文字起こしができる。
アナログとデジタルが高度に、美しく融合した「TP–7」。インタビュアーの取材にはもちろん、Podcastの録音やちょっとした日々のボイスメモ、フィールドレコーディングにうってつけ。なお、価格は1499USドル(約20万円!)と、ICレコーダーとしては規格外というほかない。今夏発売予定とのことだ。