東京・赤坂「サファリアフリカンレストランバー」の「ドロワット」900円
アフリカ料理と聞いて、具体的な料理が浮かぶとしたら、よほどのグルメかアフリカ通だろう。
数少ないアフリカ料理店の中でも、エチオピア出身のシェフが腕をふるう東京・赤坂の「サファリアフリカンレストランバー」では、アフリカ各地の本格的な料理が楽しめるので、入門にもお勧めだ。
店内にはアフリカンミュージックが流れ、シェフもサービスもアフリカン。ラスタカラーの帽子をかぶった人懐っこいシェフがメニュー選びのアドバイスをしてくれた。
「辛いのが大丈夫なら」と勧めてくれたのが、看板商品の「ドロワット」。シェフが現地にいる家族から送ってもらうミックススパイスで仕込む、エチオピアの代表料理だ。手間がかかるため、現地では正月や結婚式で食べるお祝い料理だとか。
「ドロ」は鶏肉、「ワット」はカレー状の料理のこと。材料は、10種類以上のスパイスやハーブを混ぜたエチオピアのミックススパイス「バルバレ」と、玉ねぎ、鶏肉だけ。
辛くないメニューなら、西アフリカ地域のピーナッツシチュー「マフェ」も人気メニュー。
エチオピアでは唐辛子はメジャーな香辛料で、辛い食べ物が好まれると言うが、このドロワット、見た目以上に思った以上に辛い。ホロホロに煮込まれた鶏肉が優しく、辛さは刺激的で、味覚のコントラストが鮮やかだ。
玉ねぎの水分だけで煮込んであるからだろう。辛さの中にも不思議とまろやかさがあるので、クセになる美味しさにスプーンが進む。
添えてあるビーンズサラダは、エチオピアをはじめアフリカ各地で食べられている物だそう。レンズ豆と刻み玉ねぎ、トマト、ピーマンを酢と塩と油で和えたシンプルなサラダだ。スパイシーさで満たされた味覚をリフレッシュさせるのにちょうどいい。
食べているうちに、汗ばむほどに体温が上がってきた。外の看板に書いてあるドロワットの説明書きには、「たべるホッカイロ!」と書いてあったが、なるほど、こう言うわけか。
エチオピアは標高が高いため、比較的涼しく、朝晩は冷え込むそうだ。秋も深まって来た日本で、エチオピアのスパイスで暖を取るのも一興だろう。
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