LIFE STYLE | 2020/10/20

保護された愛犬を取り戻しにきた無一文の飼い主、動物の幸せを願うシェルターの粋な行動に称賛の声

文:ヤジマミユキ
何かの事情で突然、家族であるペットと離れ離れになってしまうようなことがあったら、それは心を締め付けら...

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文:ヤジマミユキ

何かの事情で突然、家族であるペットと離れ離れになってしまうようなことがあったら、それは心を締め付けられるほどつらい出来事だ。

そんな中、預けられた動物の幸せを一番に考えたシェルターでの出来事が、SNSで話題になっている。

シェルターに預けられていた耳の不自由な子犬

2020年9月上旬、米国フロリダ州にあるシェルター『サンタ・ローザ・カントリー・アニマル・サービス』に耳の不自由な子犬、グロックがやってきた。

グロックを保護してから2週間ほどたった頃、1人の女性がすすり泣きながら、獣医記録を持ってやってきた。「私の犬を返してくれませんか?ただ、私にはあの子を引き取るお金がないんです」と。

同シェルターのマネジャーであるジェシカ・ジェイドさんは、その女性にどの子があなたの犬なのかと聞くと、彼女は「彼を引き取るためのお金がないんです」と泣き続けて懇願したという。

本来、同シェルターから犬を引き取る際には、引取手数料が掛かる。しかし、ジェシカさんは「わかりました。あなたは犬を引き取れますよ」と伝え、書類を書き、グロックを無償で彼女にグロックを返すことにした。

グロックは彼女を見ると、嬉しそうに飛び跳ね、喜びを全身で表した。そして彼女もそんなグロックを泣きながら抱きしめた。ジェシカさんは彼らの間に確かな絆を感じたとのこと。

ジェシカさんはグロックを無償で引き渡しただけではなく、ドッグフートと去勢手術のための引換券もプレゼント。加えて、彼女の家には数匹の子猫がいることがわかったので、子猫たちの避妊去勢手術用の引換券までも渡した。

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