CULTURE | 2020/09/18

ヒカキンも石橋貴明も等しく「熱量」が成否を分ける戦場。YouTube放送作家 白武ときおが見つめるメディアのフロンティア

霜降り明星、ぺこぱ、江頭2:50、ロンドンブーツ1号2号、神田伯山、長州力、デーブ大久保……...

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高校生時代の自分が楽しめるものを作っていきたい

『YouTube放送作家〜』には白武が選ぶ「必見コンテンツ100選」が巻末に掲載されている。これだけコンテンツが溢れている時代の渦中で、どのように取捨選択しているのだろう。

「今度あの人に会うからオススメされたあれを観ておこうとか、Netflixのマッチ率が高いものとか自分のテンションが上がるものを優先してますね。全部観ようと思っても無理だし、義務になるとテンション下がっちゃうので。話題になってるドラマは1話くらいは観ておこうかな、とか。料理してる時とか、お風呂に入ってる時、移動時間はとりあえず何か観てますね。

本は能動的に読まないといけないのでなかなか難しいんですけど、芥川賞受賞作は読むようにしてます。遠野遥さんの『破局』は同世代の感覚で生きてる人の文学という感じで面白かったです。朝井リョウさんにも同じものを感じました」

場所を選ばず「面白いもの」を作り続ける白武は、まだまだ未知の領域に向かうつもりのようだ。

「そもそも放送作家って偉大な先輩である秋元康さんも、鈴木おさむさんも、みんなジャンルを横断してヒットを出してるんですよね。やっぱりそういった方々に憧れているので、映画や小説、ボードゲームなど多くの人に楽しんでもらえることをジャンル問わずやっていきたいたいです。自分が高校生時代に学校が楽しくなく、コンテンツを楽しみにできたようなものを残せたらいいなと」

霜降り明星の粗品をして「彼が仕掛けるお笑いが次のトレンド!」と言わしめる白武が、次に何を作るのか。お笑いに限らず、時代のモードを表す道標になるだろう作品を楽しみに待ちたい。


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