空港、スポーツイベント、大規模集会などでの活躍に期待
医療現場では新型コロナウイルスに対する研究が行われているものの、いまだ蔓延を防ぐまでには至っていない。発展途上国では検査コストが高くなる可能性があり、新型コロナウイルス特有の症状がある患者だけに対象を絞って検査されることが多いという。
しかし探知犬は短期間の訓練で検知可能となり、検査結果もその場で分かるため、ハノーバー獣医科大学の小動物クリニック長であるホルガー・ボルク氏は、「新型コロナウイルスの検査が容易でない国では、感染した人々の大量検出ができるかもしれない」と期待を寄せている。
今後は空港、スポーツイベント、大規模集会などの公共エリアでの探知犬の導入が可能とし、インフルエンザのような他の病気との区別や、人間の体を嗅いで検知できるかなど、さらなる研究も進められる予定だ。
近年、探知犬は癌や糖尿病患者の低血糖状態を嗅ぎ分けられるとして医療分野で活躍し始めている。新型コロナウイルスにも立ち向かう良きパートナーとして、ともに闘ってくれることを大いに期待したい。