CULTURE | 2020/07/31

「こんな時期でもホストはやりたい放題」は本当か。行政・保健所とも連携を始めた「夜の街」コロナ対策事情を手塚マキさんに訊く

手塚マキ氏(写真中央)とホストたち。写真は2019年にドイツのアパレルブランドと音楽家がコラボした「NOTON &tim...

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個別の経過報告などの対応で、保健所はパンク状態?

商業施設・店舗で新型コロナ患者が発生した際、同じ日時の来店者にその旨をLINEで通知するサービス「もしサポ」(滋賀県・岩手県でも運用中)。東京都では「接待を伴う飲食店」向けのコールセンターも開設されており、新宿区の感染拡大防止キャンペーンでもチラシが配布された

―― 集団検査を受けられる体制にしたくとも、保健所の人員体制に限界があるとも言われていますが、実態をどのように感じていますか?

手塚:区長から直接連絡を受けたことからもわかるように、新宿区としても予算を割いて感染対策の取り組みには積極的ですね。

ただ、僕が聞いているかぎりでは、6月中まではクラスター封じのために集団検査をさかんにしていましたが、現在、再び混んできたためスムーズに検査を受けるのは難しくなっているようです。

陽性か陰性かということももちろん重要ですが、発症して重症化するかしないかの方が重要で、感染の疑いがある人はちゃんと自宅待機して隔離し、いつでも連絡がとれるようにできていれば、必要以上の集団検査をする必要はないわけです。

そのためにも、事業者が感染者を隔離するタイミングや濃厚接触者をきちんと把握できていることが重要。もし店に1人陽性者が出たら、その人が発症するまでの1週間の間にどれだけ濃厚接触者がいたかをチェックすることになります。

店内にその人の濃厚接触者が3人しかいないとしても、そこで働くホスト全員の経過観察を毎日して保健所に報告しなければならず、それを保健所はチェックしなければなりません。おそらくそんなやりとりをたくさん抱えているから、保健所は大変なんだと思います。

だからこそ事業者は、陽性者が出たときの経過報告をいかにきちんとできるか、そしていかに正しい対応ができるか。予防の知識にプラスして、感染拡大させないための対処法を共有することが大事だと考えています。

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