LIFE STYLE | 2020/07/16

ダウン症のカップルがオンライン結婚式を開催、2万人以上が祝福。ロックダウンを乗り越え実現

文:滝水瞳
新型コロナウイルスの感染拡大によってイベントなどの開催自粛を余儀なくされ、世界各地で結婚式を予定していた新...

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「死んだ方がよい」と感じていた新婦

幸せでいっぱいの新婦ハイジさんだが、一方で、今年3月に北アイルランドで公布された法律に心を痛めていた。同法は胎児にダウン症などの精神的、肉体的障害が発覚した場合、出産までいつでも中絶が認められるという内容だ。この法律にハイジさんはまるで自身が「死んだ方がいい」と言われているように感じたという。ハイジさんは1万8000件の署名を集め、法案撤廃を求める請願書を提出した。政府内でもハイジさんの署名運動が取り上げられ、現在も論議されている。

悲しみと葛藤を抱えていたハイジさんが迎えた結婚式当日。ハイジさんは『Mirror』のインタビューに、予定していた内容の結婚式ではなかったものの「私の人生で最も素晴らしい日」だったと語った。「私が教会の中を歩いたとき、とても感情的になり、興奮していました」「私は生まれてからずっと、この瞬間を夢見ていました」とも。

大勢のゲストを迎え入れた結婚式ができなかったため、2人は改めて来年に結婚パーティーを開く予定だという。現在は、ジェームズさんがハイジさんの住むコベントリーに移り住み、2人の新しい生活がスタートしている。

新型コロナウイルスにより、奇しくも大勢の人から祝福される形となったハイジさんとジェームズさん。離れた距離の寂しさを、たくさんの人の思いが縮め、生きる喜びを称えてくれる結婚式となった。


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