CULTURE | 2021/08/11

あらゆるものをコンテンツ化し、今までの貨幣中心の「価値」を変える可能性を秘めたNFT とは?【連載】ブロックチェーンと暗号資産が切り拓く未来の世界(3)

Photo by Shutterstock
最近ネット上で話題になっているNFT(Non Fungible Token...

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NFTxスマートコントラクト

スマートコントラクトとは、プログラムで書かれた契約書で、支払い期日や支払い条件が満たされれば自動的に支払いをしてくれる機能です。ブロックチェーンの金融の分野で欠かせないスマートコントラクトとNFTの両方を使った仕組みも日々進歩しています。例えば、デジタルアートの作成者のウォレット(口座)に転売される度に売り上げの数%を還元する契約をスマートコントラクトでNFTに紐づけることができます。これによって転売される度に自動的に作成者のウォレットにロイヤリティが支払われます。これはデジタルアート以外にも自分の個人データのNFTにも応用できます。個人データを利用した企業から一定の報酬を個人が受け取ることもできます。個人情報のデータにはとても価値があるのにも関わらず提供者への報酬の仕組みが未だありません。NFTとスマートコントラクトを使った個人情報の仕組みも今後注目されています。

DeFixNFTの新領域

分散型金融DeFi(Ddecentralized Ffinanceの略。管理者がいない金融機関)の分野では日々新しい金融サービスが開発されています。その中でもNFT関連のDeFiは大きく注目されています。NFTを担保にしたり、NFTの中に複数のDeFiサービスをまとめたり、資金の運用情報をNFT化したりなどさまざまな試みが行われています。例えば、デジタルアートを担保にお金を借りたりすることができます。NFTを有効活用することでクレジットスコアだけでは計れない部分を正しく評価したり、相手を信用しなくても確実に資金を回収できる仕組みが開発されています。DeFiの大手レンディングサービスのAave( 世界中から誰でもお金を貸し借りできるサービス。借りる側は引き出し金額以上の担保を預けなければならない。貸す側はスマートコントラクトで借り手の担保を必要以上に取っているので安心して誰にでも貸すことが出来る。高い利子でETHやUSDCなどを扱う)ではすでにNFTを利用したブロックチェーンSNSの金融サービスを開発しています。将来的にはSNS上の人間関係をNFT化してそれを担保に金融サービスを受けられるような革新的なサービスを展開しようとしています。

当然のように無料で個人情報を提供したり、当然のように自分のお金を引き出すのに手数料を払う、そんな常識を一度疑ってみませんか。勇気を持って常識を疑うことで初めて自由な発想が手に入るのではなでしょうか。常識に囚われない自由な発想とそれを可能にするブロックチェーン技術が融合して誕生した新領域のDeFiとNFT。今はまだ非常識なものが近い将来には当たり前のものになっているでしょう。常識破りな人たちが次の常識を作っていく、まさに今私たちの目の前でイノベーションが起こっているのです。

ブロックチェーンいづれインターネットと同じように毎日使うテクノロジーになる

ITリテラシーが高い国民がいる国からGAFAが生まれたように、ブロックチェーンリテラシーの高い国民が一人でも増えることで将来の日本のためにもなると私は信じています。多くの方がこのブロックチェーンを理解して生活に役立てることができるようにこの連載を通して世界一わかりやすくブロックチェーンの技術、思想について説明していければと思います。


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