人体への応用に慎重姿勢
マジックマッシュルームのシロシビンに抗うつ薬としての大きな期待がかかるが、人体への応用はまだまだ先のことになりそうだ。アレックス氏は、まだ判明していないことが多くあると前置きした上で「シロシビンを治療薬として実用化する、あるいは類似のより良い薬を見つけるには、細胞レベルでこの薬が及ぼす影響をもっと知る必要があります」と、慎重な姿勢を見せた。
「マジックマッシュルームといえば違法薬物」といった社会的スティグマを払拭していくことも課題になるだろう。米国オレゴン州では合法化されており、少しずつではあるが実用化に向けて歩みを進めている。精神疾患に苦しむ多くの人のためにも、今後のさらなる研究が待たれる。